九頭龍神社本宮

2015年10月30日

九頭龍神社本宮
御祭神:九頭龍大神
社格:—
URL:http://hakonejinja.or.jp/
所在地:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根139 箱根園樹木園(箱根九頭龍の森)内
最寄駅:※以下の鉄道各駅よりいずれもバス乗り換え要
小田急ロマンスカー・箱根登山電車 箱根湯本駅
小田急小田原線 小田原駅
JR東海道線 小田原駅
最寄バス停:伊豆箱根バス 箱根園停留所
小田急箱根高速バス 箱根園停留所
伊豆箱根鉄道芦ノ湖遊覧船 箱根園港
御由緒:1191(建久2)年に箱根権現別当・行実が編纂した「筥根山縁起并序」によれば、芦ノ湖の西湖畔に九頭の毒龍が棲んでおり、雲を呼び波を起こして暴れ、多くの里人に被害を与えていたという。
箱根大権現を奉遷した萬巻上人は里人を救済するため、湖中に石壇を築き祈祷を行ったところ、毒龍は降伏しその形を改め、宝珠錫杖と水瓶を捧げて出現した。
そこで上人は龍を鉄鎖で大木に繋いだとされる。
この龍を芦ノ湖の主として鎮斎したのが創祀である。
三升三合三勺の赤飯(御供)を納めた唐櫃を湖中に沈め龍神に献じる祭事は、一社伝来の特殊神事「湖水祭」として今も毎年7月31日に執り行われている。
九頭龍神社本宮 箱根九頭龍の森九頭龍神社本宮 白龍神社 社号標
九頭龍神社本宮 白龍神社 (1)九頭龍神社本宮 白龍神社 (2)
最寄駅などは一応記してあるが、各駅から西武系の伊豆箱根バスを利用するか、もしくは箱根へアクセス後芦ノ湖遊覧船を利用し箱根園まで来るのが一般的だと思われる。
小田急系の遊覧船・箱根海賊船は箱根園や神社至近に停泊しないので注意が必要である。
なお毎月13日の月次祭は大変人気が高く、多くの参拝者が訪れるためバス・遊覧船とも各社参拝者向けの臨時便が運行される。
箱根園からは九頭龍の森まで約1.1kmの散策路を歩く。
九頭龍の森へは入園料大人500円、小人250円が必要。(開園時間9~17時・通年営業)
入園すると湖畔の方に白龍神社が鎮座している。
江戸時代末まで箱根権現で左鵲王と右鵲王の両神と共に奉斎されていた龍神・白和龍王、すなわち白龍大神を祀る神社である。
九頭龍神社本宮 社殿 (1)九頭龍神社本宮 社殿 (2)
九頭龍神社本宮 扁額九頭龍神社本宮 向拝部彫刻
湖畔を北に向かって数分歩けば九頭龍神社の境内に至る。
平時は本宮まで来る参拝者も少ないようで、ひっそりとした杜に包まれ鎮まっている。
いずれは月次祭にも参列したいものだが、この静寂な神域を独り占めできたのもまたありがたい。
九頭龍神社本宮 境内鳥居九頭龍神社本宮 手水舎
九頭龍神社本宮 桟橋鳥居九頭龍神社本宮 境内
九頭龍神社の社殿から石段を下り弁財天社へ。
九頭龍神社本宮 弁財天社 (4)九頭龍神社本宮 湖上鳥居
祭神は市杵島姫命。
奈良朝の昔、箱根山霊場の一つ堂ヶ島(塔ヶ島)に天女が降臨したという。
これが弁財天と習合し祀られ、近世に至るまで祭祀が斎行されていた。
明治維新後、境内地は国有地化ののち、函根離宮が建設されたため参拝が難しくなった。
1930(昭和5)年11月26日、静岡県東部から神奈川県を襲った北伊豆地震により社殿は倒壊してしまう。
弁財天社は箱根神社に遷されたまま社殿は再建されることなく終戦を迎え、堂ヶ島は神奈川県に下賜され恩賜箱根公園となる。
1964(昭和39)年、九頭龍神社本宮が現在地に遷座されたのを契機に、弁財天社が勧請奉斎された。
2000(平成12)年、箱根神社境内に九頭龍神社新宮が造営された際、社殿が再建されている。
九頭龍神社 御朱印
九頭龍神社 御朱印。初穂料300円。
九頭龍神社本宮では通常社務は行われておらず、御朱印は箱根神社の南側御札所にて授与される。