参拝の作法

2014年1月22日

神社に行ってみようかな…。


「でも、どんな作法でお参りしたらいいのかな?」

そう思った方、ぜひこのページをお読みください。
正しい作法を学んで、流れるような所作でお参りすれば、きっと神様も快くあなたを迎えてくださることでしょう。
それでは鳥居をくぐるところから、順に作法をご紹介します。

1:一の鳥居から参道へ

鳥居の前で「一揖(いちゆう(軽く一礼すること)」します。
一番外側にある鳥居を一の鳥居といい、ここから順にくぐっていくのが正式な参拝です。

2:参道の歩き方

参道の真ん中は正中と言い、神様の通り道といわれます。
従って、参道を進むときは参道の中央を進まず、参道を歩くときは端に寄って歩くのが礼儀とされています。
心を落ち着けながら静かに進みます。

3:手水舎(ちょうずや、てみずや)


本来は参拝の際には禊(みそぎ、全身を氷水、滝、川や海で洗い清める)をしなければならないところですが、これの代わりに手水舎で手と口を洗い清め禊の代わりとします。
清め方にも作法があり、以下のように行います。

手水の順序

  • 一揖
  • まず右手で柄杓(ひしゃく)を取り、左手に水をかけてすすぐ
  • 左手に柄杓を持ち替え、右手をすすぐ
  • もう一度右手に柄杓を持ち替え、左手に水を受けて、口をすすぐ
    (くれぐれも柄杓に直接口をつけることのないように。)
  • 口元を隠し、すすいだ水を吐き出す
  • 左手をもう一度すすぐ
  • 最後に柄杓を立て、残った水で柄杓の柄に水を流して清めた後、柄杓を元に戻す
  • 一揖

以上の流れを、身も心も清めるつもりで行いましょう。

4:拝礼

お清めが済んだら、社殿へ進み御神前で参拝を行います。
参道までと同様、御神前の真正面に立つのは失礼です。
初詣などで混雑している時を除き、少し脇に立ちましょう。

お賽銭

御神前まで進んだら一揖します。
次に鈴があれば鳴らし、神様に自分が来たことをお知らせします。
この後お賽銭箱に、そっとお賽銭を入れます。
お賽銭の金額は幾らが良いのか、という疑問がありますが、お賽銭は神様への感謝や真心のしるしとして捧げるものですから、本当に気持ちの問題なので幾らでも良いのです。
乱暴に投げ入れることなく、感謝を込めて納めて下さい。

拝礼の作法

そして、少し後ろに下がり、背筋を伸ばし二拝二拍一拝を行います。
二拝は90度の角度でしっかりと深いお辞儀を二回します。
次に両手を胸の高さで合わせ、右手を少し手前に引き、肩幅程度に両手を開いて拍手を二回打ちます。
その後、両手をきちんと合わせ、静かに祈ります。
この時目は閉じず、社殿の奥に安置された神鏡を見ます。

神拝詞(となえことば

神拝詞を掲示してある神社もあります。

祓え給い(はらいたまえ)
清め給へ(きよめたまえ)
神ながら(かむながら)
守り給い(まもりたまい)
幸はへ給へ(さきわえたまえ)

必ず唱えなけれはならないというものではありませんが、意味を理解し唱えられればより良いでしょう。
祈りの内容は自己のお願い事ではなく、生かしていただいていることに対する神様・ご自身の先祖への深い感謝、そして神々と世のために努力しますという誓いを立てます。
祈りが終わったら両手をおろし、最後にもう一度深いお辞儀(拝)をします。

退く時も御神前にいきなりお尻を向けるなど失礼のないよう下がり、段を降りた後一揖します。

まとめ

以上の作法は、難しくはないので何度か繰り返せば身につくでしょう。
しかし動作が抜けたり間違ったからといって、何か災いがあるというものではありません。
一連の作法をする意味は、精神を整えるための準備です。
清い心、感謝の気持ちを持ってお参りするということが何より肝心なのです。