出世稲荷神社(日本橋堀留町)

日本橋出世稲荷神社
御祭神:宇迦之御魂神
社格:—
所在地:東京都中央区日本橋堀留町1-6-11
最寄駅:東京メトロ日比谷線 人形町駅
都営地下鉄浅草線 人形町駅
URL:—
御由緒:江戸時代の1617(元和3)年、元吉原遊郭の惣名主となった庄司甚右衛他数名の仮屋敷内に、京都伏見稲荷を勧請したのが創祀と伝えられる。
歌舞伎役者・初代市川團十郎が日参し、のちに名声を博したとの伝承がある。
日本橋は創建以来、1657(明暦3)年の明暦の大火(振袖火事)や安政の大地震、1873(明治6)年東福田町の大火、1923(大正12)年の関東大震災、太平洋戦争末期の空襲など、たびたび大規模な災害が起きているが、本尊はその災禍を免れている。
しかし、関東大震災では社殿を焼失したため、椙森神社拝殿の古材を転用し、1874(昭和6)年に再建されたという。
なお、当社には岩代稲荷神社が合祀されており、社殿にはその扁額も掲げられている。
「岩代」は当社地の東側付近の旧町名で、旧日本橋区役所が設置された場所でもある。
日本橋出世稲荷神社 参道日本橋出世稲荷神社 鳥居
「パレドール日本橋」というマンションの敷地内が鎮座地。
順序からいえば、マンションが社地を取り込んだというのが事実であろう。
一瞬足を踏み入れていいのか躊躇するが、唯一の参道はこのマンションの自転車置き場。
日本橋出世稲荷神社 水盤日本橋出世稲荷神社 殿内
古そうな水盤には町火消一番組「は組」の名前が刻まれている。
社殿の中を覗くと、平時から丁寧に管理されている様子が伺える。
マンション建設時にも合祀や廃社といった方法を取らず、この歴史ある稲荷を残された世話人会の尽力には頭が下がる。

※社務所などはなく、御朱印対応はなし。