水天宮(東京日本橋蛎殻町)

2014年3月21日


御祭神:天御中主神・安徳天皇・高倉平中宮・二位の尼
社格:旧無格社
URL:http://www.suitengu.or.jp/
所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町2-4-1
最寄駅:東京メトロ半蔵門線 水天宮前駅
東京メトロ日比谷線 人形町駅
都営地下鉄浅草線 人形町駅
御由緒:1818(文政元)年9月、9代藩主有馬頼徳が江戸・三田赤羽の久留米藩江戸上屋敷に邸内社として福岡・久留米水天宮の分霊を勧請、これが当社の始まりである。
藩邸内にあったため一般町民の参拝が許されていなかったが、塀越しにお賽銭を投げ入れる人が後を絶たず、一般参拝の許可を求める伺書を幕府へ提出、幕府がこうした事例には関与しないとの見解を得た上で、ついに毎月五の日には参拝を願う庶民のため門戸を開放した。
その人気は高く、有馬氏の計らいに対し「情け有馬の水天宮」という流行語も生まれたほどであった。
1871(明治4)年、有馬家屋敷の移転とともに赤坂に遷座し、翌1872(明治5)年、有馬家中屋敷のあった現在の日本橋蛎殻町2丁目に移転した。
社殿造替のため、日本橋浜町・明治座近くの仮宮に遷座していたが、2016(平成28)年4月8日新社殿が公開された。

半蔵門線・水天宮前駅5番出口が最寄り。
地上に出たところが社地そばなので迷うことはないだろう。
造替された社殿・境内施設は免震構造で、参拝する妊婦への負担に配慮した設備が整えられた。


参道階段の壁面には髄神、上りきったところにはブリヂストン創立者・石橋正二郎氏奉納の青銅狛犬。

境内にいたると左手に手水舎、その脇には安産子育河童。
河童は水天宮の神使。水をかけて手を合わせる。

新社殿への建て替えは2018年の江戸鎮座200年に向けた記念事業として、3年の歳月をかけて行われた。
旧社殿の1.5倍の規模となっており、鉄筋コンクリート造で外観を化粧木材で仕上げている。
社地の地下に免震構造を取り入れ、大災害発生時には近隣住民や帰宅困難者の受け入れを想定している。

末社・宝生辨財天も新社殿となった。
こちらも有馬家上屋敷内に祀られていた神。代々の当主は辨財天を篤く信仰したとされている。
毎月5日と巳の日には扉が開けられ、辨財天の神像が拝観できる。
辨財天の後方には子宝いぬの像。
周囲に十二支が配置されており、自分の干支を撫でて御利益を賜る。


水天宮 御朱印帳。初穂料は2,300円で御朱印一体分が含まれる。
現在は福鈴、四神、社紋でもある椿のデザイン違い2種、の計4種類が頒布されている。
下の波と椿柄のタイプは以前頒布されていたタイプで現在は取り扱われていない。

御朱印は以前と異なり社号の墨書きなどがされなくなっている。
また以前の御朱印帳には総本宮である久留米水天宮の御朱印が記帳されていたが、これも現在は授与されない。
現在拝受可能なのは東京水天宮と境内社・宝生辨財天の二種。
初穂料各300円。境内右手の神札所にて受けられる。

おまけ・旧仮宮


清州橋通り沿い、明治座南側の角地が仮宮の遷座地だった。