堀切天祖神社

概要

平安時代後期、伊勢・皇大神宮の御分霊を勧請し創建された旧堀切村鎮守。
堀切の神明さんとして地域の尊崇をあつめる。
境外末社として菖蒲七福神・十二支神などを祀る。

御祭神 天照坐皇大神
相殿
譽田別尊・菅原大神
社格 旧無格社
鎮座地 葛飾区堀切3-11-2
最寄駅 京成電鉄本線 堀切菖蒲園駅
URL http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/katsushika/6015

御由緒

当地一帯が神宮の神領・葛西御厨とされていた1165(永萬元)年、皇大神宮の御分霊を勧請し創建された堀切村の鎮守である。
相殿の譽田別尊は1449(宝徳元)年、千葉介実胤の家臣・窪寺蔵人頭胤夫が、武運長久祈願のため勧請した八幡宮とされる。
また菅原大神は太宰府天満宮を勧請したものである。
別当は真言宗豊山派の医王山薬王院極楽寺(現・堀切2-25-21)が務め、神明社と称した。
旧社殿は1845(弘化2)年に造営後、1877(明治10)年・1890(明治23)年・1910(明治43)年と修築された。
1968(昭和43)年8月、鉄筋コンクリート造の現社殿に造替されている。

境内紹介


堀切菖蒲園駅を左に出て、線路伝いに東(青砥方向)へ向かう。
平和橋通りにいたる手前に、建物の間を通る非常に細い路地がある。
これを南に抜けると本殿の後方付近に出るので、あとは塀に沿って道なりに進めば参道の入り口にいたる。


南北に細長く延びた境内の最奥に社殿が静かに佇む。
ここもきっと正月や例祭には地元の人々の笑顔で溢れるのであろう。

境内末社


鳥居の左手すぐに堀切八幡神社。
本殿に合祀されている八幡社とは別のようだが、詳細は不明。

手水舎に水神祠、その隣に出雲大社。


豊受稲荷神社は宇迦御魂命を祀る。
豊受の名をを冠しているということは、伊勢の外宮に相当する位置づけであろうか。

辨財天や天満宮の古い石祠も。

境外末社



堀切3-1-6に祖霊社と菖蒲七福神像・菖蒲十二支神像が祀られている。
菖蒲七福神は1926(大正15)年、ここにあった「毛無池」という池を埋め立てた際、弁才天を祀ったことに始まる。
1994(平成6)年、地域のより一層の繁栄を祈願し七福神像が建立された。

御朱印

堀切天祖神社の御朱印は、社殿向かって左手の社務所にて受けられる。
初穂料300円。
境内社・豊受稲荷神社および堀切八幡神社の社号も捺されている。

限定御朱印

当社から南西に徒歩10分ほど、綾瀬川のほとりに堀切菖蒲園がある。
菖蒲の開花期である毎年6月初旬~中旬には都立水元公園との併催で「葛飾菖蒲まつり」が開催される。
この期間中、紙の色が変えられた書き置きの御朱印が授与された。

堀切菖蒲園



室町時代もしくは江戸時代に当地で菖蒲の栽培が始められ、紀行文や鈴木春信・歌川広重の浮世絵に登場する観光名所となった。
戦前まで武蔵園・吉野園・観花園・小高園・堀切園など、菖蒲園が複数存在していたという。
このうち堀切園を1959(昭和34)年に東京都が購入、東京都立堀切菖蒲園として公開した。
のち1975(昭和50)年に葛飾区に移管され区立公園となっている。

堀切天祖神社の地図