新宿日枝神社

概要

創建年代は不詳だが、当地が宿場として成立した室町・戦国時代から祀られていたと推測される。
旧新宿町の鎮守で山王大権現として崇敬されていた。旧社格は村社。

御祭神 大山咋命
社格 旧村社
鎮座地 東京都葛飾区新宿2-1-17
最寄駅 JR常磐線 亀有駅
京成タウンバス(小54系統) 新宿一丁目停留所(亀有駅発)
URL http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/katsushika/6012

御由緒

創建年代は不詳。
新宿町の鎮守で「山王社」「山王大権現」と称されていた。
新宿町は水戸街道と佐倉街道(成田街道)が分岐する位置にあり、室町・戦国期より宿場町が形成されていた。
旧別当寺の山王山鏡智院雲海寺は1559(永禄2)年に創立されており、当社も同時期の創建と推測される。
当初は現在よりやや西方に建てられていたが、1729(享保14)年に中川改修のため現在地に遷座し、翌1730(享保15)年9月社殿が造営された。
1744(延享元)年3月、1799(寛政11)年1月と改築された後、1855(安政2)年10月の大地震で拝殿の一部が破損したため、1857(安政4)年9月に修復されている。
明治維新後、鏡智院は廃寺となり、当社は社号を日枝神社に改称、1872(明治5)年11月には村社に列せられた。
1911(明治44)年造の旧社殿、1936(昭和11)年10月造の旧幣殿、1931(昭和6)年10月造の旧神楽殿は、2008(平成20)年にすべて造替されている。

境内紹介


亀有駅および京成線各駅は、いずれも1.5~2km近く離れており、徒歩圏ぎりぎりといったところ。
亀有駅から徒歩の場合、南口を出て環七を経由し水戸街道に入るルートで1.6kmほど。
足腰に自信がなければ、アクセスにはバスを使うのが無難だろう。
国道6号線(水戸街道)の中川大橋の東詰付近が鎮座地。
余談だが、なぜ宿場町である新宿が鉄道の空白地帯になったかというと、常磐線敷設の際、亀有・新宿間に架かっていた中川橋(有料橋)の減収を懸念した住民が駅設置に反対し、土地の寄贈もあり亀有に駅が置かれたことによる。
結果、新宿は町の発展が遅れてしまったという。


ボク石で覆われた神輿庫が目を引く。
また手水の吐水口は龍ではなく神猿像になっており、日枝社らしさを醸し出す。

1830(文政13)年造立の先代狛犬を模して造られた平成生まれの狛犬。
ちなみにその先代は境内奥の戦役記念碑を護っている。

2008(平成20)年の整備から十年近く経た現在にあっても、境内は美しい植栽に囲まれ、整然とした神域が保たれている。

境内社


境内社は二社。
一社はよなき稲荷社(宇賀之御魂神)。
一部メディア等が“よふき”と紹介しているが誤読。
子供の夜泣きに霊験があったのだろうか。

もう一社は1761(宝暦11)年鎮座の水神社(水波能売神)。
また境内社ではないが、本殿右手付近に戦役記念碑があり、前述した先代の狛犬も置かれている。

御朱印

新宿日枝神社の御朱印は、社殿向かって左手の社務所にて受けられる。
初穂料300円。

新宿日枝神社の地図