富岡八幡宮(深川八幡)

2014年3月11日


御祭神:應神天皇
相殿神:神功皇后・仁徳天皇・天照皇大神・常磐社神・武内宿祢命・日本武尊・天児屋根命・竈大神
社格:准勅祭社・旧府社・別表神社
URL:http://www.tomiokahachimangu.or.jp/
所在地:東京都江東区富岡1-20-3
最寄駅:東京メトロ東西線門前仲町駅
都営地下鉄大江戸線門前仲町駅
御由緒:富岡八幡宮は1627(寛永4)年、永代寺の長盛法印が数度の霊夢による御神託を受け、当時永代島と呼ばれていた現在地に創建された。
横浜市金沢区に鎮座する富岡八幡宮の分社であり、同社の八幡宮明細帳では、江戸時代初期に行なわれた深川の干拓が難航したため、波除八幡の異名をもつ同社を分霊した記録が残っている。
周辺の砂州一帯を埋め立て、社地と氏子の居住地を開き、総じて60,508坪の社有地を得たとされる。
江戸時代には、幕府の手厚い保護を受け、庶民からも「深川の八幡様」と親しまれ江戸八所八幡のひとつにも数えられた。
また周囲には門前町(現在の門前仲町)が形成され、大きく発展を遂げた。
明治維新に際し准勅祭社の指定を受け、制度の廃止後は府社に列格される。
1945(昭和20)年3月10日の東京大空襲により焼失し、1956(昭和31)年、現在の社殿が再建された。
当社は江戸勧進相撲発祥の地としても有名で、今でも新横綱誕生時には奉納土俵入りが行われる。

門前仲町駅1番出口から永大通りの商店街を木場・東陽町方面へ150m強。
表参道は永大通りに面した大鳥居から始まる。
八幡といえば神使は鳩。参拝時に出会うと歓迎されているようで嬉しい。
なお、境内から外れるが当社の東側、八幡堀遊歩道に「旧弾正橋(八幡橋)」という国産最古の人道鉄橋がある。
鋳鉄橋から錬鉄橋にいたる過渡期の鉄橋であり、近代橋梁史上および技術史上においても非常に価値が高く国指定重要文化財となっている。
この橋から境内手水舎付近に至る参道もある。


参道の途中には深川黒江町(現・門前仲町1丁目)に住み、測量旅行出発にあたっては必ず当宮を参拝していたという伊能忠敬の銅像、日本最大の御本社神輿(一の宮神輿)と二の宮神輿が奉安された神輿庫、神馬像などが並ぶ。

ユーモラスな顔立ちの狛犬組。

RC造の重層型準八幡造社殿は江戸最大の八幡にふさわしい規模感である。


富岡八幡宮には実に17もの境内社が鎮座する。
社殿西側奥に鹿島神社・大鳥神社、大黒宮・恵比須宮、富士浅間神社・金刀比羅神社が並ぶ。
大鳥神社が鎮座しているため、11月には酉の市が開催される。
特に説明書きなどがなく詳細が不明だが、富士浅間神社には小石祠が鎮座している。
かつて存在したという富士塚の名残であろうか。


社殿東側へまわると横綱力士碑があり、その脇を抜けると八社の合祀殿と永昌五社稲荷神社(倉稲魂命)が鎮座している。
八社の合祀殿には、車析社(清原頼業命)・客神社(宇受売命)、野見宿禰神社(野見宿禰命)、住吉社(住吉神)、聖徳太子社(聖徳太子命)、天満天神社(菅原道真命)、祖霊社(歴代祀職命)・花本社(松尾芭蕉命)が奉斎されている。


弁天池の奥に鎮座する七渡神社(市杵島姫命)・粟島神社(少彦名命)は、柔らかで優雅な水辺の神域を保っている。
七渡弁天は八幡宮が創祀される以前から当地に祀られている地主神である。

富岡八幡宮 御朱印帳。初穂料1,200円。
裏表紙には江戸三大祭りのひとつに数えられる「深川八幡祭り(水掛け祭)」の様子が描かれている。

富岡八幡宮 御朱印。初穂料500円。
御朱印帳は参道途中右手にある授与所にて。
御朱印は社殿向かって右の祈祷受付所にて受けられる。