太子堂八幡神社

2014年8月11日

太子堂八幡神社
安土桃山時代の文禄年間創建とされる。
源頼義・義家親子が戦勝を祈願した伝承があり、平安時代以前に当地の守護神として祀られていたとみられる古社。

御祭神 応神天皇(誉田別尊)
社格 旧村社
鎮座地 東京都世田谷区太子堂5-23-4
最寄駅 東急電鉄世田谷線 西太子堂駅
東急電鉄田園都市線 三軒茶屋駅
URL http://taishido-hachiman.jp

御由緒

創祀に関する正確な文献などは現存しないが、旧別当・円泉寺開基の縁起によれば、文禄年間(1592〜1596年)の創建とされている。
源頼義・義家親子が朝廷の命を受け陸奥の安倍氏による反乱(前九年の役)平定に向かう途中、当社にて戦勝を祈願したと伝えられており、平安時代以前に当地の守護神として祀られ、のち文禄年間(1593~1596年)に八幡神社として体裁が整えられたものとみられる。
1937(昭和12)年8月10日、現社殿の造営が行われた他、鳥居・神楽殿・社務所が新築整備された。
その後も空襲など戦災を被ることなく今に至る。
太子堂八幡神社 鳥居と社号標太子堂八幡神社 手水舎
世田谷線西太子堂駅が最寄り。
出入り口から北に向かう道路を約300m弱、道なりに歩けば社頭に至る。
三軒茶屋駅からは、北口Aを出て茶沢通りを下北方向に向かい、烏山川緑道の橋跡を越える。
もう少し進むと右手に有名な「ゴリラビル」があるので、これを目印に左折。
その道を真っ直ぐ200m強歩くと右手に参道へいたる細い路地がある。
社地は緩やかな丘陵上に建てられており、数段の石段を上って境内に至る。
太子堂八幡神社 境内太子堂八幡神社 神楽殿
境内は比較的広め。
境内右手のスペースは劇団の興行などに解放されることがある。
初参拝した際に舞台設営の真っ最中だったため、一度撮影を断念した経緯がある。
とはいえ、参拝自体には全く影響がなかったことを申し添えておく。
太子堂八幡神社 狛犬 吽太子堂八幡神社 狛犬 阿
太子堂八幡神社 拝殿太子堂八幡神社 本殿覆殿
尾流れ型の狛犬さんは1936(昭和11)年10月の奉納。
境内に上がる参道石段脇で魔を除けている。
人気スポット・三茶の賑わいからさほど遠くない場所に、このような神社が維持されているところに、東京の奥深さを感じずにいられない。

境内社

太子堂八幡神社 弁財天太子堂八幡神社 鹽竃神社・出羽三山神社
境内社は三社。
社頭脇に鎮座するのは弁財天。祭神は厳島神。
元は烏山川に架かる弁天橋の袂にあったものが、1952(昭和27)年に遷された。
手水舎の脇には鹽竃神社・出羽三山神社の合祀殿。
祭神は鹽竃神社が鹽土老翁神・武甕槌神・経津主神。
出羽三山が月山神(月読神)、羽黒山神(伊波神・稲倉魂命)、湯殿山神(大山祇神・大己貴命・少彦名命)。
錚々たる神々が祀られているが故か、小さなお社だが存在感がある。
太子堂八幡神社 稲荷社 全景太子堂八幡神社 稲荷社 鳥居
太子堂八幡神社 稲荷社 社殿太子堂八幡神社 稲荷社
社殿右手には稲荷神社。
祭神は稲荷大神(宇伽之御魂命)。
この稲荷神社は特徴があり、伊勢の外宮のように八幡神の食事を司る御食神として祀られている。
こちらも存在感が強く、良い空気感に包まれている。

しあわせうさぎ

太子堂八幡神社 しあわせうさぎ太子堂八幡神社 しあわせうさぎ 子ウサギ
鹽竃神社・出羽三山神社合殿の後方に“しあわせうさぎ”と名づけられたウサギたちが飼われている。
春には子ウサギが生まれるなどし、愛くるしい姿を見せてくれる。

御朱印・御朱印帳

太子堂八幡神社の御朱印・御朱印帳やその他授与品は、弁天社そばの社務所にて受けられる。
御朱印の初穂料は300円。

御朱印

太子堂八幡神社 御朱印

夏越の大祓

太子堂八幡神社 夏越の大祓御朱印

夏越の大祓の限定御朱印は見開きで、晦日前日の29日までの授与。
茅の輪くぐりの際に唱えるとされる拾遺和歌集の一首「水無月の 夏越のはらへする人は 千歳のいのち のぶといふなり」が記されている。
初穂料800円で、形代と茅の輪守が添えられている。

太子堂八幡神社 夏越祭大祓修符

夏越の大祓当日は「大祓修符」が授与される。
限定御朱印が茅の輪くぐりの場面を描いているのに対して、大祓修符では形代流しの場面が描かれている。
見開き形式で、和歌が書かれているのは同様。
象徴的な場面を表すことで、神事についてより深く知る機会にしてほしいという考えに基づいている。

月替わりの御朱印

太子堂八幡神社 御朱印(干支の酉・節分) 太子堂八幡神社 御朱印(ひな祭り) 太子堂八幡神社 御朱印(幸せうさぎ) 太子堂八幡神社 御朱印(こいのぼり)
太子堂八幡神社 5月御朱印(ニホンミツバチ) 太子堂八幡神社 5月御朱印(サツキとチョウ) 太子堂八幡神社 6月御朱印(紫陽花とカタツムリ) 太子堂八幡神社 6月御朱印(神前結婚式と相生の榊)
太子堂八幡神社 7月御朱印(七夕) 太子堂八幡神社 7月御朱印(みたままつり) 太子堂八幡神社 8月御朱印(ピンポンパール) 太子堂八幡神社 8月御朱印(コザクラインコ)
太子堂八幡神社 9月御朱印(赤とんぼと彼岸花) 太子堂八幡神社 9月御朱印(月見)

2017(平成29)年からは月替わりの印判も捺されている。
図柄は神事や季節にまつわる境内の様子で、毎回手彫りで印判を作っているとのこと。

以前の御朱印

太子堂八幡神社 御朱印(平成27年) 太子堂八幡神社 御朱印(平成26年)

2015(平成27)年に拝受したものには雲の印判が追加されている。

御朱印帳

太子堂八幡神社 御朱印帳

太子堂八幡神社の御朱印帳は初穂料1,500円(頒布終了)。
木製だが、厚手の無垢板ではなく化粧板貼り仕上げ。
金色で縁取られ、社号の印が捺されている。
このほか数種の汎用御朱印帳も頒布されている。

太子堂八幡神社の地図