駒込天祖神社

2015年8月2日


御祭神:天照皇大神
社格:旧村社
URL:http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/syoukai/03_bunkyo/3009.html
所在地:東京都文京区本駒込3-40-1
最寄駅:JR山手線 駒込駅
東京メトロ南北線 本駒込駅
御由緒:祭神が天照大神であることから伊勢神宮の流れをくむ神明造りの神殿である。
社伝によれば、1189(文治5)年に奥州藤原泰衡追討へ向かった源頼朝は、当地付近に立ち寄った際に、松の枝に幣が掛かっているという霊夢を見た。
そこで家臣である藤九郎盛長に探させたところ、松の枝に大麻が見つかったという。
頼朝は征討の吉兆と喜び、神明宮を創建したのが起源とされている。
なお、平安末期は関東地方に伊勢神宮の神領や御厨が成立し始めた時期であり、実際は由緒以前に当社は興されていたと推測する説がある。
外宮権禰宜・渡会光親が頼朝の為に祈願した史実があり、創建の由緒はこれに結びつけたと考えられている。
その後は宮守もなく、御神木の元に小祠のみとなり荒廃したが、慶安年間(1648~1652)に堀丹後守利直に再興される。
江戸時代には駒込神明宮と称され、旧駒込村の総鎮守として崇敬を集めるようになった。
1732(享保17)年に刊行された地誌「江戸砂子」によると、頼朝の夢に現れたとされる御神木の松は直径4尺余(約1.2m強)あったが、享保年間(1716~1736)に枯れたと記されている。
別当寺は松光山大泉院であったが、明治の神仏分離令により独立し同寺はその後廃寺となった。
旧社殿は1945(昭和20)年の空襲により焼失したが、戦後の1954(昭和29)年に現社殿が再建されている。


JR駒込駅もしくは南北線の本駒込駅、三田線千石駅が最寄り。
いずれも一旦本郷通り沿いを進み「文京九中入口」信号機のところで路地を東に曲がる。
区立第九中学校の校舎を右手に見つつ、その路地をまっすぐ進めば社頭に至る。
社殿に至る境内の参道は長く、社叢が茂り清々しい雰囲気を漂わせる。


写真では確認できないのだが、神明造りの社殿は鰹木10本、千木は内削ぎ、そして神紋は花菱である。
肌で感じる境内の空気も含めて、このような神社に伺えたことに思わず感謝の気持ちを抱く。


境内社は参道に二つの社殿がある。
鎮火稲荷神社(宇迦御魂命)と、もう一社は三社合祭社である。
戸隠熱田神社(天手力男命・倭健命)・須賀神社(須佐之男命)・榊神社(淤母陀流神・阿夜訶志古泥神)がそれぞれ合わせ祀られている。

駒込天祖神社 御朱印。初穂料300円。書き置き形式の授与。
社殿向かって左手の社務所にて受けられる。