紀州神社
御祭神:五十猛命・大屋津姫命・柧津姫命
社格:旧村社
URL:http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/syoukai/20_kita/20012.html
所在地:東京都北区豊島7-15-5
最寄駅:東京メトロ南北線 王子神谷駅
JR京浜東北線 王子駅
東京都営バス(王55系統) 豊島7丁目南停留所
御由緒:鎌倉時代後期の元亨年中(1321~1324)、紀州熊野から王子村に移住して来た鈴木重尚という人物が、当地の領主であった豊島氏と図り、王子権現の境内に紀州・伊太祁曽神社を勧請・奉斎したのが創建とされる。
旧豊島村の方が開村時期が古く、王子村は豊島村の拡大により分離したといい、元は一つの集落であったという説もある。
天正年中(1573~1592)、豊島村と王子村の間に水争いに起因する争論が起こり、豊島村の産土神を王子村に置かれているのを問題視した錆槍甚兵衛ら村民によって、御神体が豊島村の小名宮ノ前(現・豊島5丁目付近)に遷されたという。
その後小名馬場(現・豊島8丁目、豊島馬場遺跡公園付近)へ遷座するが、村はずれの寂しい場所に遷された御祭神が、何人もの村人の夢枕に立ち「もっと賑やかなところへ行きたい」と告げたため、現在地へ再遷座したという。
(ただし実際には荒川による水害を回避するための遷座だったとする見方もある。)
現在の御祭神は前述の三柱であるが、江戸時代の地誌である新編武蔵風土記稿には、素盞鳴尊の記載もある。
国道122号・通称北本通りから、王子消防署前の交差点で東に伸びる「紀州通り」へ。
徒歩の場合、王子神谷駅からも王子駅からもこのルートが一番わかりやすいだろう。
ただし1km強の行程なので、王子駅から都バスを利用するのも手。
社地はおそらく紀州通りを敷設した際に前面が削られたと思われ、鳥居と拝殿がかなり近接した配置。
東側に社号標ともう一基の鳥居がある。
拝殿の扉には八咫烏の紋。
拝殿に設置された神拝詞は、都内の神社でよく見かける東京神社庁のそれと一節が入れ替わったものだった。
社殿左手奥に境内社が三社。鳥居には紀州明神の扁額が掲げられている。
手前に三峯神社と金比羅神社の合祀祠、そして最奥に水神社だが、いずれも石祠の全面を密閉されている珍しい形式。
紀州神社 御朱印。初穂料300円。
境内に社務所がないため、御朱印を受けたい場合は電話連絡が必要である。
由緒書きやその他説明文等が特に掲示されておらず、王子神社との関係性など、興味深い謎が多い神社である。
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