多摩川浅間神社

2014年5月19日


荏原台古墳群の一つである浅間神社古墳上に鎮座しており、東京都内唯一の浅間造社殿を持つ。
条件が整えば快晴時に富士山の遥拝も可能となる。

御祭神 木花咲耶姫命・菊理姫命・伊弉諾尊・伊弉冊命
社格 旧村社
鎮座地 東京都大田区田園調布1-55-12
最寄駅 東急電鉄東横線・目黒線・多摩川線 多摩川駅
URL http://www.sengenjinja.info/

御由緒

創建は鎌倉時代の文治年間(1185~1190年)と伝えられる。
源頼朝が豊島郡滝野川松崎に出陣した時、夫の身を案じた北条政子は後を追って多摩川を訪れる。
しかしその道中、わらじで足を痛めたため当地でその治療をした。
この時亀甲山へ登ったところ富士山が鮮やかに見えた。
富士には自身が崇敬する浅間神社があるため、政子は頼朝の武運長久を祈り遥拝し、身につけていた正観世音像を祀ったという。
村人たちはこの像を「富士浅間大菩薩」と称し崇拝したのが、この神社の起源とされている。
1907(明治40)年、政令により旧下沼部村にあった熊野神社と赤城神社を合祀した。
荏原台古墳群の一つである浅間神社古墳の上に鎮座し、1973(昭和48)年に造営された現社殿は東京都内では唯一の浅間造である。

東急多摩川駅改札を出て直進し、南口から多摩川方向へ向かう。
多摩川線の踏切を過ぎ、多摩堤通りとの交差点に至る手前に当社への入口がある。
前述のとおり古墳の上に鎮座するため、石段を上って境内まで進む。

石段の途中には富士講による石碑が建つ。
食行身禄之碑の文字は勝海舟直筆という。

石段を登り切ると左手に手水舎。

境内には子産石や夫婦銀杏など御利益にまつわるスポットも。

浅間神社の狛犬さんたち。
台座には1914(大正3)年10月の銘がある。


澄み切った快晴の青空に映える社殿が実に美しい。
また手水舎後方は社務所の屋上が解放された眺望スペースとなっており、富士山が遥拝できる。
浅間神社で、塚ではない本物の富士山が拝めるとは、なんという有り難さか。

境内社


境内社は4社が一箇所に集められている。
小御岳神社(小御名岳石尊)・稲荷神社(宇迦御魂命)・三峯神社(伊弉諾命・伊弉冊命)・阿夫利神社(大山祇命)と、稲荷以外は山岳信仰系。

多摩川浅間神社の御朱印

多摩川浅間神社の御朱印は、参道石段の途中、左手に抜けたところにある社務所にていただける。
初穂料500円。
対応時間は午前10時~16時まで。
古墳の上に鎮座し、かつ霊峰富士を遥拝できる浅間神社ということもあってか、かなりの良い気に充ちた神域となっているように思う。
ぜひ快晴の午前中に参拝をおすすめしたい。

夏詣限定御朱印

多摩川浅間神社は2016(平成28)年より夏詣に賛同している。
2016(平成28)年は、多色の「夏詣」印が捺された限定御朱印が授与されている。

月替わりの御朱印

2016(平成28)年9月より、月替わりの印判が捺されるようになっている。

多摩川浅間神社の地図