田端神社


御祭神:菅原道真公・天照皇太神・豊受比売神・大国主命・大山祇神
社格:旧村社
URL:http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/syoukai/08_suginami/8022.html
所在地:東京都杉並区荻窪1-56-10
最寄駅:東京メトロ丸ノ内線 南阿佐ヶ谷駅
関東バス 荻51系統 荻窪一丁目北停留所(荻窪駅発)
荻53・中35/36・高43系統 五日市街道営業所停留所
御由緒:旧田端村の鎮守で、創建は応永年間(1394~1427年)と伝えられる。
社伝によれば上杉禅秀の乱の際、品川氏の家臣で良影という人物が当地に土着し、北野天満宮の御分霊を勧請奉斎したことにはじまるとされている。
社地が田の端にあったことから田端天神と呼ばれ、村の産土神として崇敬された。
旧田端村の村名はこの社号に由来するといわれている。
1909(明治42)年2月、村内に鎮座していた天祖神社・稲荷社・子ノ権現社・山神社を合祀した後、1911(明治44)年に社号を現在の「田端神社」に改称している。
1938(昭和13)年5月に無格社から村社へ昇格した。

南阿佐ヶ谷駅から約1.2kmほど南西側、善福寺川緑地公園近くに鎮座している。
その他のアクセスとしては関東バスを利用し、荻窪駅発の荻51系統、荻窪一丁目北停留所か、中野駅・吉祥寺駅・高円寺駅・芦花公園駅発の五日市街道営業所停留所で下車後、善福寺川緑地公園を通過し社頭へ向かう方法がある。
桜並木が続く長い参道の先には両部鳥居が1基。
合祀された稲荷社より移築したもので、江戸時代の建造だという。


境内に配置された神輿庫では、ガラス越しに神輿を拝観できる。
参拝後に気づいたのだが、珍しく境内には狛犬や撫で牛などがいずれも見当たらない。

神明造の現社殿は1908(明治41)年に造替、幣殿と本殿は鉄骨造で1965(昭和40)年に改築されたもの。
合祀された四柱のうち、子ノ権現社は良影の子・良枝が創建したといい、次のような縁起がある。
良枝が激しい足痛に苦しんでいたある夜、出雲大神が夢に現れ「汝わが槌をもって痛む足を撫れば速やかに癒ゆべし」との神託を受けた。
ただちに使を出雲大社に向け、持ち帰らせた木槌で痛む足を撫でたところ全癒したという。
そこで邸内に大国主命を祭神とした小祠を建てたのが子ノ権現社であるという。
以来、近郷では腰痛・足痛に霊験ありとして信仰されてきた。
平癒の奉賽として納められた小槌が数多く残されており、杉並区指定有形民俗文化財となっている。

末社は二社。社殿向かって左手には稲荷神社。
元近衛文麿邸(現・荻外荘公園)に奉斎されていたものが、戦後当社に遷された。
その脇には小さな石祠も。大黒様と恵比寿様の尊像があるが、子ノ権現社の石祠であろうか。

江戸末期から大正期にかけて奉納された力石11個や1677(延宝5)年・1718(享保3)年銘の庚申塔なども。
力石は非公開の板絵着色力石持上図とともに、区指定有形民俗文化財である。

社殿向かって右手には御嶽神社。

田端神社 御朱印。初穂料は300円を納めた。
境内右手の社務所にて受けられる。