下谷神社

2014年7月14日


奈良時代の創建とされる都内最古の稲荷神社。旧地名や東京メトロの駅名「稲荷町」はこの神社に由来する。
横山大観により描かれた迫力ある龍の拝殿天井絵は必見。

御祭神 大年神
配祀神:日本武尊
社格 旧郷社
鎮座地 東京都台東区東上野3-29-8
最寄駅 東京メトロ銀座線 稲荷町駅・上野駅
JR山手線・京浜東北線・常磐線・高崎線・東北本線・上野東京ライン 上野駅
東京メトロ日比谷線 上野駅
京成電鉄本線 京成上野駅
都営地下鉄大江戸線 新御徒町駅
つくばエクスプレス 新御徒町駅
URL http://shitayajinja.or.jp/

御由緒

730(天平2)年に峡田の稲置(町屋・三河島地区周辺の官職者?)らによって、大年神・日本武尊の二柱を上野忍ヶ岡の地に奉斎し、創建されたと伝えられている。
940(天慶3)年、田原藤太秀郷が当社に参籠して平将門追討の戦勝祈願をし、その平定後、報恩のため社殿を新に造営したという。
1627(寛永4)年寛永寺が建立されることとなり、社地を上野山下に遷されるが、この社地が狭かったため、1680(延宝8)年に広徳寺門前町に替地して社殿を造営した。
当社は「正一位下谷稲荷社」と称し奉られており、この時から周辺地域が稲荷町と称されるようになった。
1872(明治5)年に社号を「下谷神社」と改め、翌1873(明治6)年には郷社に列せられている。
1923(大正12)年の関東大震災にて被災し社殿を焼失した。
この後、1928(昭和3)年土地区画整理により改めて社地を現在地に定め、1931(昭和6)年社殿再建工事を開始、1934(昭和9)年完成し本遷座した。
拝殿天井絵の龍は、池之端茅町(現・台東区池之端1丁目)に居住していた日本画家・横山大観が、この造営に際し宮司・氏子の依頼を受け制作したものである。
第二次大戦末期の空襲においては社殿全建物にいささかの損害もなく現在に至っている。

境内紹介




銀座線稲荷町駅が最寄り。
旧地名、駅名は社号に由来する。
各出口から浅草通りを西(上野駅方向)に進むと、下谷神社前信号機そばに、大きな赤鳥居があるのですぐわかるはず。
目立つ大鳥居とは対照的に、境内は至って落ち着いた風情である。

狛犬は脚がまっすぐ、胸を張ってキリッとしたスタイルの招魂社系(岡崎古代型)。
1934(昭和9)年の奉納。


拝殿天井には横山大観作の龍絵図が残されており、社務所に申し出れば昇殿して直に拝観させていただける。
横山大観は依頼され制作したにも関わらず、その謝礼を受け取らず「大勢で両手に酒ぶら下げて来い」と宣い、宴会が天井絵の謝礼代わりになったというエピソードがある。

境内社



境内摂社の隆栄稲荷神社。御祭神は宇賀魂命。
小さな境内社であるが、神気はさすが稲荷社のもの。

下谷神社のアイドル、アヒルのがーちゃん。
以前は隆栄稲荷後方に囲われていたが、最近は舞殿付近に放たれている。

御朱印・御朱印帳

御朱印

下谷神社と摂社・隆栄稲荷神社の御朱印。初穂料各500円。

御朱印帳

下谷神社 御朱印帳。初穂料1,500円。
男性受けしそうな、拝殿天井絵の龍がデザインされており、色違いの赤と白もある。
御朱印・御朱印帳とともに、境内右手の社務所にてお願いできる。

限定御朱印

大祭および朔日(毎月一日)参りの限定御朱印は次ページにて紹介する。

下谷神社の地図