子安稲荷神社(上池袋)

2016年3月24日


御祭神:保食命
社格:旧村社
所在地:東京都豊島区上池袋2-38-4
最寄駅:JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン 池袋駅
東京メトロ丸ノ内線・有楽町線・副都心線 池袋駅
東武鉄道東上線 池袋駅
URL:http://www.koyasu-inari.com/
御由緒:創建時期は不詳だが、天正年間(1573~1593年)以前に現在地に奉斎されていたと伝えられる。
徳川家康の江戸入府後、新田堀之内村(当地の旧称)は斎藤惣左衞門という旗本の所領となった。
伝承によれば、ある日斉藤氏が領内を視察していると、急に激しい雷雨に見舞われた。
雨宿りの場所を探していると、森の中から白いひげを蓄えた老人が手招きしており、斉藤氏が赴くと森の中の古い社へ案内される。
謝意を述べると老人は「私はこの里の稲荷の使いだが、社祠は朽ち果ててしまい、誰も訪れない。
汝が社祠を再建し神の尊厳を取り戻す協力をしてくれれば、領内の五穀豊穣を守り火難などの災いからも守ってやろう」と言い残し、森の中へ消えた。
そこで斎藤氏は名主・豊田氏と謀り、当地の鎮護産土神と崇め新しく社宇を建立し、自ら祭祀を行ったとされている。
(斎藤氏が雨宿りの後に霊夢を感じ、当村の産土神として祀った伝承もある。)
また、1715(正徳5)年当地一帯に疫病が流行したとき、住民が祈願したところ、霊験により多くの子供達が救われたことにより「子安」の社号が冠され称えられるようになった。
明治初頭の社格制定に際しては、奉仕する社家がなく境内施設などの条件も満たせなかったため無格社となったが、1925(大正14)年7月村社に昇格した。
1945(昭和20)年4月13日の空襲により被災し社殿などを焼失したが、1954(昭和29)年に再建されている。


池袋駅東口から明治通りを王子方向へ。
首都高5号池袋線を過ぎ、山手線上に架かる堀之内橋を渡った後、200m弱ほど先に参道入口の路地がある。
この路地の突き当たりで赤鳥居に迎えられ、落ち着いた雰囲気の境内が広がる。
三方を住宅街に囲まれているためか、西側と境内奥にも参道がある。


岩肌に苔生した、くり抜きの水盤と、河津桜の散った花びらが情緒を感じさせる。
拝殿脇には境内社。
鳥居の扁額には「猿田彦大神」と掲げられているが、大鳥大神・伏見稲荷神も合祀されている。

子安稲荷神社 御朱印。初穂料300円。
付近の神社についても教えてくださるなど、ご対応いただいた神職さんには大変親切にしていただいた。