馬橋稲荷神社

2014年12月1日

馬橋稲荷神社
御祭神:宇迦之魂神・大麻等能豆神
相殿神:伊弉册神・美都波能賣神・菅原道真朝臣
社格:旧村社
所在地:東京都杉並区阿佐谷南2-4-4
最寄駅:JR中央・総武線 高円寺駅・阿佐ヶ谷駅
URL:http://www.mabashiinari.org/
御由緒:詳細な時期は不明であるが、鎌倉末期の創建といわれる。
1831(天保2)年、拝殿改築に際し氏子53人が拠金し、京都白川神祇伯家御役所に上申して翌年「正一位足穂稲荷大明神」の御神号を拝受した。
1907(明治40)年の本殿改築後、村内の御嶽神社・白山神社・天神社・水神社を相殿として合祀した。
1927(昭和2)年10月村社に列格し、1938(昭和13)年11月総檜入母屋流造りの現社殿が造営されている。
1965(昭和40)年10月1日住居表示の改正に伴って旧町名の「馬橋」が消滅したため、社号を馬橋稲荷神社と改称した。
1975(昭和50)年、鎮座700年記念事業として随神門が新築された。
馬橋稲荷神社 鳥居と社号碑馬橋稲荷神社 二の鳥居
JR阿佐ヶ谷駅と高円寺駅の中間付近、中央線の線路から直線距離で200mほど南の住宅街に鎮座する。
両駅から徒歩で10分ほどである。
真っ直ぐ拝殿に至る正参道入口に立つ一の鳥居は高さ8m。
樹齢400年の檜葉の材を使用した台輪稲荷鳥居で1996(平成8)年に建立されたもの。
神奈川県真鶴岬産本小松石製の社号碑は1965(昭和40)年の社号改称の際設置されている。
続く石造大鳥居(双龍鳥居)は、こちらも高さ8mで昇龍・降龍が巻きつくように彫刻され、品川神社・宿鳳山高円寺境内のものと併せ東京三鳥居と称される珍しいもの。
1932(昭和7)年、旧杉並町が東京市に編入された際に建てられた。
馬橋稲荷神社 参道 (1)馬橋稲荷神社 参道 (2)
馬橋稲荷神社 三の鳥居馬橋稲荷神社 随身門
長い参道には、かつて社地付近を流れていた桃園川(現在は暗渠化)の往時を偲ぶ水路が設けられている。
三の鳥居を抜けると随神門。右に豊磐間戸命、左に奇磐間戸命がそれぞれ祀られており、天井中央部には都内最大ともいわれる大鈴(直径75㎝)が吊り下げられている。正月・初午・例大祭の際には参拝者が鳴らすことができるそうだ。
馬橋稲荷神社 舞殿馬橋稲荷神社 御神木
馬橋稲荷神社 拝殿馬橋稲荷神社 社殿
随身門から拝殿前に進む。左手には舞殿、御神木などが見える。
瑞垣の朱塗りがとても鮮やかで、稲荷社らしさを一層引き立てる。
参道の入口から既にそうなのだが、本当に清々しく良い気が流れる神社である。
馬橋稲荷神社 齋霊殿馬橋稲荷神社 合社碑
拝殿右手に齋霊殿と合社碑が並ぶ。
齋霊殿には馬橋地区の日清戦争・日露戦争・第二次大戦の戦没者、神社物故者、神道家の祖霊、500余柱の御霊が祀られている。
合社碑は馬橋村に点在していた御嶽神社・白山神社・北野神社・水神社が合祀されたことを記すもの。
合祀後、一時は五社神社と呼ばれた事もあったという。
馬橋稲荷神社 辨財天碑馬橋稲荷神社 嚴島神社・水神社
末社の嚴島神社、水神社の合祀殿。市杵島姫神と美都波能賣神が祀られている。 
馬橋稲荷神社 稲荷小祠群 (1)馬橋稲荷神社 稲荷小祠群 (2)
嚴島神社・水神社の後方には、付近の住宅で祀られていた邸内稲荷社が遷されてきたという小祠群も。
馬橋稲荷神社 御朱印
馬橋稲荷神社 御朱印。初穂料300円。境内右手の授与所でお願いできる。
たぶんここならお勧めとする人が他にもいるだろう。都内でも指折りの良社であるように思う。