櫻木神社
平安時代初期の仁寿元年初午に、当地にあった桜の大木の元に奉祀された。
限定御朱印のほか、桜をテーマにした御朱印帳や授与品が人気を集めている。
御祭神 | 倉稲魂命・武甕槌命・伊弉諾尊・伊弉冉尊 |
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社格 | 旧村社 |
鎮座地 | 千葉県野田市桜台210 |
最寄駅 | 東武鉄道野田線(アーバンパークライン) 野田市駅 |
URL | http://sakuragi.info/ |
御由緒
社記によれば平安時代初期の851(仁寿元)年の初午に、藤原冬嗣の三男・嗣良(大化の改新の中心人物で藤原家始祖・中臣鎌足(のちに藤原鎌足)の五代後胤とされる)が下向しこの地に居を移した時、当地にあった桜の大木の元に稲荷大明神を奉祀したのを創祀とする。
(※ただし藤原嗣良という人物の実在には疑義がある。)
989(永祚元)年12月初午には宮所が造営された。
その後、藤原冬嗣の八男・藤原良世の孫にあたる藤原則忠が祭祀を継承し、現社家はその28代目、初代から31代目に当たる。
境内紹介
最寄りの野田市駅から徒歩15分ほど。
市立第二中学校正門前の横断歩道を渡った付近に南東に入る路地があり、そちらから社地の東側を通れば表参道の入口にいたる。
住宅街の細い道なので地図をよく確認していただきたい。
なお、横断歩道の西側60mほどのところから入る路地を通り、玉垣の切れ目で右折すると神門前に出る。
このルートには案内看板があるので、地図読みが苦手な方などはこちらのほうが安心だろう。
ただし、鎮守の杜に囲まれた外苑参道を通らないのは正直もったいない。
参道を進むと神門の手前付近に稲荷、弁財天、青面金剛などの小祠が集められた一角がある。
また神門に向かって左手に続く道の先には庚申塔群がある。
いずれも自治体などの指定・登録は受けていないようだが、文化財としての価値は充分あるのではないか。
手水舎には天然石を組んで造られた風情のある水盤に、亀が乗せられているのが微笑ましい。
同時に人工竹の竹垣で足元の水はねを防ぐ心遣いに感心する。
手水舎後方には祓戸。
神職・奉仕者・参列者などが祓い清める場で、祓戸大神(瀬織津比咩・速開都比咩・気吹戸主・速佐須良比咩の四柱)を祀る。
御神水は飲用可だが、安全のため煮沸が推奨されている。
平成に入り造替された神明造社殿は目に入った途端、思わず感嘆の声が出てしまうほどの存在感。
内苑は広く空間が採られ、整然とした拝殿前には陽光が満ち溢れる。
野田は世界的シェアを誇るキッコーマンをはじめとした国内随一の醤油生産の街。
氏子企業等の力強い支えは当然にあるだろうが、今日の繁栄は経営努力が実を結んでいるのであろう。
着実に神域の整備等に注力された跡が随所に伺えるのが素晴らしい。
境内社
櫻木神社には数多くの境内社も鎮座している。
日天社は大鳥居近くの参道入口に。
天照大神と大国主命を祀る社で、江戸・元禄年間の絵図に描かれているという。
参道途中にはもう一基の鳥居があり、奥に大杉神社(大己貴命)・浅間神社(木花開耶媛命)・小御岳神社(磐長姫命)、そして粟嶋神社(少彦名命)・琴平神社(大物主命)・雷神社(別雷命)がそれぞれ小石祠や石碑にて奉斎されている。
内苑にも二社。
菅原神社、そして1886(明治19)年に創建され市内音女通りに鎮座していたという音女稲荷神社。
KAWAYAホール
櫻木神社といえば、2012(平成24)年に竣工した参拝者用トイレ「KAWAYAホール」に触れておかねばなるまい。
トイレは混沌としコントロールしにくい場所でメンテナンスが大事であるという発想、祭祀・儀礼・伝承の対象となり畏敬の念が存在した歴史や神道・宗教的観点を踏まえ「心に響くトイレ」として建設され、その清掃は宮司様自ら行っているという。
ホール内には川屋神社が祀られており、埴山姫神と弥都波能売神の二柱が祀られている。
なおKAWAYAホールは日本トイレ協会・2012グッドトイレ審査員特別選奨を受賞している。
御朱印・御朱印帳
御朱印
御朱印は通常掲載した二種類が授与されている。
初穂料300円で、社殿向かって左手の授与所にて受けられる。
ほか、正月期や桜の季節などに限定の御朱印がある。
春の大祭限定御朱印
4月には春の大祭限定御朱印が授与される。
書き置き形式のみの対応。
御朱印帳
櫻木神社の御朱印帳。
初穂料は通常の三種(桜の木・桜爛漫・和紙らんまん)が1,000円。
そのほか年替わりで頒布される綴じ込み形式の限定御朱印帳(初穂料2,000円)がある。
櫻木神社の地図
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