蓮根氷川神社

概要

創建は不詳で、かつては現在の志村橋付近に鎮座していたという。
新河岸川の治水改修に伴って大正時代に現在地に遷座した。

御祭神 須佐之男命・奇稲田姫命
社格 旧無格社
鎮座地 東京都板橋区蓮根2-6-1
最寄駅 都営地下鉄三田線 蓮根駅
URL

御由緒

創建時期などは不詳。
志村大字蓮沼字前沼にあった丸池の畔(現・志村橋南詰付近)に鎮座していた。
新編武蔵風土記稿に記された蓮沼村の項には「氷川社三 一ハ村ノ鎮守 一ハ蓮沼根葉二村ノ鎮守 共ニ南蔵院持 一ハ金剛院持ニテ古ヘ村内西南ノ方ニアリシカ数度ノ洪水ニ押流サン 今ノ処ニ流寄コト十度ナリシカハ 爰ニ塚ヲ築榎ヲ植テ社ヲ移ス 土人今モ十度ノ宮トモ稱セリ」とある。
1900(明治33)年、上蓮沼村と根葉村が合併し蓮根村となり、当社同村の鎮守とされる。
1924(大正13)年、旧社地が新河岸川改修の敷地に係り、現在地に遷座した。
1935(昭和10)年、村内鎮座の御嶽社と稲荷社が合祀されている。
旧社殿の老朽化が著しくなったため、1969(昭和44)年に鉄筋コンクリート造の現社殿が造営された。

境内紹介



蓮根駅の南西、志村坂下通り沿いに鎮座する。
徒歩だと駅から700mほどで難なくたどり着ける。
社地の北側に志村健康福祉センター、社頭脇には志村警察署蓮根交番があるのでアクセスの目印になるだろう。


蓮沼村には氷川社が三社鎮座していたと伝えられるが、度重なる荒川の氾濫の影響などで遷座している。
一社は蓮沼町48-4に現存する蓮沼氷川神社(旧村社)で、そばに旧別当の南蔵院もある。
そして新編武蔵風土記稿に「蓮沼根葉二村ノ鎮守」とあるのが、当社を指すようだ。
「十度ノ宮」と称された一社の行方だが、1918(大正7)年刊行の「北豊島郡誌」を見る限り、当社に合祀されたとみられる。
ちなみに別当・金剛院は明治期に無住となった後、1927(昭和2)年に南蔵院と合併された。

境内社


境内社は二社。
参道途中に御嶽神社(倭健命)。
板橋区内には御嶽塚が散見されるが、こちらもそのひとつ。
蔵王権現らしき石像もある。
また、拝殿向かって右手に蓮根稲荷神社(倉稲魂神)。
両社とも昭和初期に村内から遷座してきた。

※なお、蓮根氷川神社では御朱印の授与対応は行われていない。

蓮根氷川神社の地図