氷川神社(高尾町)

2017年3月25日

氷川神社(八王子市高尾町)
御祭神:素盞鳴尊
社格:旧村社
所在地:東京都八王子市高尾町2258
最寄駅:京王電鉄高尾線 高尾山口駅
URL:http://www.hikawasama.com/
御由緒:1213(建保元)年、和田義盛の乱により武蔵国横山荘は大江広元の領地となった。
広元の後裔である片倉城主・毛利備中守師親(大江備中守師親)が、室町時代の応永年間(1394~1428年)に武蔵一ノ宮氷川神社を勧請したのが当社の創祀とされている。
古くは下椚田村大牧(現・八王子椚田町)に鎮座し、1662(寛文2)年7月に再建された。
新編武蔵風土記稿には氷川明神社とあり、上椚田村の鎮守で高尾山薬王院が別当を務め、松や杉が鬱蒼として神さびた社頭の様子などが記されている。
1590(天正18)年、八王子城主・北条氏照が狭間村に獅子頭を寄贈し、例祭には狭間村の氏子によって獅子舞が奉納されていた。
獅子頭は1871(明治4)年の行政区割の変更により、現・狭間町の御嶽神社(八王子市狭間町1881)に移される。
当社が翌1872(明治5)年に原地区の鎮守になると、以降狭間の獅子舞から分離し、原地区の氏子が継承した。
1960(昭和35)年に八王子市指定無形民俗文化財となったこの獅子舞は、現在は原町内会の獅子舞保存会が維持継承し、毎年8月の第3週の土曜日に熊野神社(八王子市東浅川町1105)で、日曜日に当社で奉納される。
氷川神社(高尾町) 案内川と氷川橋・大鳥居氷川神社(高尾町) 社号標と大鳥居
高尾山口駅を出ると国道20号線(甲州街道)に面している大鳥居が見える。
鳥居の前に流れる南浅川の支流・案内川に架かる橋は、その名も「氷川橋」。
境内へは駅舎出入り口を登山口と反対の都心方向に向かい、ロータリーを過ぎたところで高架下をくぐる。
氷川神社(高尾町) 手水氷川神社(高尾町) 二の鳥居
氷川神社(高尾町) 御神木跡氷川神社(高尾町) 御神木跡のネズミ像
高架の向こうには両部鳥居があり、その先は駐車場として整備されている。
社殿は山の斜面に建てられているため、石段を上って参拝する形。
途中石燈籠と岡崎現代型の狛犬が一対。
燈籠の脇には1965(昭和40)年、台風によって倒れてしまった御神木の根株が残されている。
樹齢300年を誇ったといい、たしかに幹周りは立派なものだ。
氷川神社(高尾町) 狛犬 吽氷川神社(高尾町) 狛犬 阿
石段の最上部には大正10年8月造立の狛犬が一対。
尾流れで阿吽とも子抱き。
石肌の経年変化と苔の具合がなんとも味わい深い。
氷川神社(高尾町) 拝殿氷川神社(高尾町) 本殿覆屋
古色を帯びた佇まいの現社殿は、実は戦後の1952(昭和27)年8月造営と比較的新しい。
本殿部分は覆屋になっているのをみると、おそらく古くからの本殿が残されているのであろう。
社殿の背後の里山は鎮守の森。
漲る気配はこの山を御神体としているのかと錯覚させられる。
高尾山といえば龍脈が通る経路のひとつといわれるが、気配はそれか。

八王子市高尾町氷川神社 御朱印
八王子市高尾町氷川神社 御朱印。初穂料300円。
厚手の和紙に印刷された書き置きのみの授与。
高尾山口駅前ロータリーに隣接する市営駐車場の管理小屋が授与所を兼ねている。
「氷川神社」の看板や「朱印所」の掲示があり、授与品の見本も掲出されているので、すぐにわかる。