久が原西部八幡神社

2016年8月2日


御祭神:誉田別命
社格:旧村社
所在地:東京都大田区久が原4-2-7
最寄駅:東急電鉄池上線 久が原駅
URL:http://tokumochi-jinja.tokyo-jinjacho.or.jp/keidai00.html
御由緒:社記によれば奈良時代の765(天平神護元)年9月、豊前国・宇佐神宮より御分霊を勧請奉斎し創建された。
徳川家康が江戸入府した1590(天正18)年、旧久ヶ原村が東の馬込領と西の六郷領に分村されるにいたり、村民らは両村を向・原と呼び分けた。
当社は六郷領久ヶ原村(原・はら)の鎮守とされ、別当は安詳寺(久が原4-4-10)が担った。
馬込領の鎮守は現在の久が原東部八幡神社である。
明治維新後の1872(明治5)年に両村は再び統一され、1873(明治6)年、東西両社とも村社に列せられている。


久が原駅から東方へ約1.1kmの住宅街に鎮座している。
元はひとつの社であった久が原東部八幡神社から、北西に少し坂を下った場所になる。
社前には旧別当の安詳寺、そしてキリスト教系の天使幼稚園と、複数の宗教施設が混在する。
参道階段を上った左手、神楽殿脇の一角は区立の児童遊園になっている。
キリスト教系の幼稚園から出てきた子供たちが、帰り道に神社の境内で遊んでいく…などという光景もごく当たり前に見られるのだろう。

拝殿前の狛犬は岡崎現代型なので紹介を割愛。
社地北側にも細い参道があるが、門柱の上に先代と見られる狛犬が乗っていた。
造立の年代は不明。

1810(文化7)年造の旧社殿が老朽化したため、1979(昭和54)年9月、現社殿に造替された。
元はひとつの社であった久が原東部八幡神社のそれとは対照的に、RC造の現代的社殿となっている。
社叢の緑と鮮やかな朱塗り社殿のコントラストが美しく、東部とは異なった趣きがある。

末社は稲荷神社が一社。祭神は宇迦之魂大神で、相殿に東照宮(徳川家康公)を祀る。
新編武蔵風土記稿にも記されている末社だが、こちらも東部八幡からの分祀なのかもしれない。
社殿は1879(明治12)年9月の造営で、八幡神社の本殿が移築されたのだという。

久が原西部八幡神社 御朱印。初穂料300円。
当社は通常無人。本務社の徳持神社で御朱印の授与をされている。