大森山王日枝神社


御祭神:大山咋命・大己貴命
社格:旧村社
所在地:東京都大田区山王1-6-2
最寄駅:JR京浜東北線 大森駅
京浜急行電鉄本線 大森海岸駅
URL:—
御由緒:創建の由緒は不詳。
もとは新井宿村の名主・酒井権左衛門邸内に山王権現を祀った社であり、山王社と称されていた。
鎮座地である山王地区は新井宿村の一小字で、地名の由来は当社の社号である。
1677(延宝5)年、領主・木原義永の暴政に耐えかね、幕府への直訴を画策していた酒井ら新井宿義民六人衆が捕らえられ、斬首される。
以後、現在も社地に隣接する成田山圓能寺(現・山王1-6-30)が別当として管理していた。
1868(明治元)年、神仏分離令により圓能寺から独立し、日枝神社と改称されている。
1923(大正12)年、社殿を新築の上6月8日に村社に列せられた。
1945(昭和20)年の空襲により社殿は焼失したが、1960(昭和35)年に氏子一同の努力により再建された。



大森駅北口から池上通りを大井・品川方面へ約150m、西口(山王口)からは約350m。
池上通りの西側に面して参道の入口がある。
社号標には埋められているものの「村社」の文字が残る。
石鳥居と狛犬には、旧社殿が改築された1923(大正12)年の銘が刻まれている。

後述する末社の近くには、1819(文政2)年造の道標を兼ねた庚申塔。

戦後に再建された社殿としては珍しく、装飾が細やか。
向拝部分には鳳凰・龍・獅子など、脇障子には鯉が生き生きと彫り刻まれている。



社殿左手、境内の最奥に末社の稲荷社が二社。
向かって左手に栄利稲荷神社、右手には山王稲荷神社が鎮座している。
新編武蔵風土記稿に記述された末社の稲荷社は、やはり山王稲荷だろうか。
山王稲荷の脇には二体の三猿付き青面金剛像とおたぬき様も。


大森山王日枝神社 御朱印。初穂料300円。
本務社・天祖諏訪神社の神職は常駐していないが、境内参道左手の社務所にて社番の方が滞在している時のみ拝受可能。
この御朱印はご婦人がとても丁寧に書いてくださったもの。