大井蔵王権現神社

2015年1月4日


御祭神:蔵王権現・福禄寿
社格:—
所在地:東京都品川区大井1-14-8
最寄駅:JR京浜東北線 大井町駅
東急大井町線 大井町駅
東京臨海高速鉄道りんかい線 大井町駅
URL:http://ebara-shichifuku.com/
※参考:荏原七福神めぐり公式ホームページ
御由緒:正確な創建時期は不詳だが、平安末期に創建された言い伝えがあるという。
江戸時代、江戸市中では火事の多発や疫病の流行があったが、この地域は旧大井村に鎮座していた権現社の天狗のおかげで無事だったとされる。
村民は天狗に感謝して権現神社の例祭には太鼓を叩いたり、天狗を祀った神輿を担いだのだという。
現在も神社の祭事の他、毎年8月に大井町駅前で行われる「大井どんたく祭り」など各種イベントにおいて保存会により披露されている「大井権現太鼓」はこれを起源とする。
江戸後期に編纂された「新編武蔵風土記稿」には「蔵王権現社、村の北の方にあり、祭礼毎年九月三日神酒を供す、此社あるにより此あたりを權現台と呼べり」とあり、元の社地であったJR東京総合車両センター(品川区広町2丁目付近)の旧地名である大井権現台の由来となった。
1991(平成3)年に始まった「荏原七福神めぐり」の福禄寿が祀られている。


各線大井町駅西側から旧立会川を暗渠化した遊歩道である立会道路を進んだ先にある。
ご覧の通り、周囲の建物に囲まれた狭い社地、小さな社殿ではあるが、参拝者が絶えない。
年配の方はもちろん、家族連れなども立ち寄るところを見ると、付近の住民の方々には大切にされているのだろう。
普段は無人。正月や祭事などのみ、社殿左にある社務所が開かれるようで、通常時の対応については境内に連絡先が掲示されている。

大井蔵王権現神社 御朱印。御社号と荏原七福神の福禄寿の二種類。
ともに初穂料300円。荏原七福神めぐり開催中に社務所にて拝受した。
神璽の形も珍しい上、お一人の神職様が二種類で違う筆運びをされているという、とても味わい深い御朱印である。

おまけ:立会道路の途中にある伏見玉光稲荷大明神(大井1丁目13)。
由緒など不明だが、よく管理されている様子が伺えるお社である。

蔵王権現について
山岳信仰が仏教と結びついて生まれた修験道の守護神。
権現とは「権(かり)の姿で現れた神仏」とされ、神仏習合の象徴的な存在である。
正式には金剛蔵王権現、または金剛蔵王菩薩といい、インドや中国を起源としていない日本独自の仏である。
釈迦如来・千手観音・弥勒菩薩の三仏の徳を兼ね備え、究極不滅の真理を体現し、仏・菩薩・諸尊、諸天善神・天神地祇全ての力を包括しているとされる。



参考:蔵王権現像(仏像フィギュアの【イSム(いすむ)】より)