戸越八幡神社
御祭神:誉田別命
社格:旧村社
所在地:東京都品川区戸越2-6-23
最寄駅:都営地下鉄浅草線 戸越駅
東急電鉄池上線 戸越銀座駅
東急大井町線 戸越公園駅
URL:http://togoshihachiman.jp/
御由緒:1526(大永6)年、行永法師という僧侶が諸国行脚の途中、当地の草庵に立寄った。
その際、村内にあった藪清水の池から光を放っている夢をみたため池の中を探したところ、誉田別命(応神天皇・八幡大神)の御神体の出現をみた。
行永法師は草庵に小祠を建ててこの御神体を奉安し、山城国石清水八幡宮の御分霊を勧請した。
近隣の人々だけでなく、往来する人が祈願すると願いが成就しないものはなかったことから、この庵は成就庵と称されるようになったという。
現・平塚三丁目の一本杉元八幡宮はその跡とされ、またこの庵は当社の元別当であり現在も隣接している行慶寺の起源である。
その後の1593(文禄元)年、行慶寺の開山・念誉上人によって八幡宮が造営され、1688(元禄元)年に現在地に遷座した。
1855(安政2)年に造営された社殿が現存している。
最寄りは浅草線の戸越駅。東急池上線の戸越銀座駅も至近にある。
国道1号線(第二京浜)沿い、戸越駅A2出口を出て左に向かい、最初の曲がり角で左折する。
300m弱進んだ先の突き当たりを右、その先の十字路で左に向かうと70mほどで社頭にいたる。
社頭に立った瞬間、鎮守の森の荘厳な空気を感じ、気が引き締まる。
品川区の保護樹木にも指定されている木々の中を、長めの参道がまっすぐ社殿まで伸びている。
手水舎内の水鉢は四人の御子が支えている。
そのそばには1873(明治6)年造の狛犬が一対。
社殿に至るまでには神楽殿、神輿庫、忠魂社が立ち並ぶ。
神楽殿の雨戸に描かれた、三年に一度の「御本社神輿渡御」や桜の絵図は見事。
※参考:制作会社社長のブログ記事「仕事始めは、戸越八幡神社のお神楽殿!」
初参拝の際には神輿庫が御開帳となっており立派な御神輿が間近で拝見できた。
拝殿前にも狛犬が一対。
1746(延享3)年に戸越村の村民が奉納したもので、区内最古の石造狛犬(区指定有形文化財)。
江戸時代後期の1855(安政2)年に造営された社殿は、拝殿向拝部分などの彫刻が秀逸。
鳥除けの網などもかけられていないため、迫力ある霊獣の姿をはっきりと拝観できる。
瑞垣内、拝殿の両脇には1688(元禄元)年の遷座時に創建された二社の末社が祀られている。
向かって左に稲荷社(豊受姫命)、右に春日社(天兒屋根命)が鎮座している。
一本杉元八幡神社
所在地:品川区平塚3-4-21
戸越銀座駅から商店街を300mほど西に進んだ先の路地に鎮座している。
管理者不在のようで荒れているが、榊は供えられている。
戸越八幡神社 御朱印帳。初穂料1,500円。
神楽殿に描かれた御本社神輿渡御図と、戸越の地名の由来とされる古歌「江戸越えて 清水の上の成就庵 ねがひの糸の とけぬ日はなし」が縫い込まれている。
戸越八幡神社 御朱印。初穂料300円。参道右手の社務所にて。
男性の若い神職さんだったのだが、とても気遣いのある丁寧なご対応をいただく。
森深い神社の空気と相まって、ありがたい暖かい気持ちになった神社である。
2016(平成28)年の例大祭時授与された限定御朱印。
100体限定で書置きのみ。厚手の上質な和紙に金泥の神紋と「開運招福」の言葉。
8月限定御朱印は涼しげな水色の御神紋が追加され、朱印と鯛のスタンプは金と赤の二色が使い分けられている。
9~10月限定御朱印の御神紋は紫に変わり、福の印、そして猫がちょこんと鎮座。
11~12月の限定からは三種に。
十二月詣限定の御朱印も。
2017(平成29)年元旦の限定御朱印。酉が稲穂を咥えた意匠。
おまけ
こちらは戸越八幡近くの住宅地に鎮座する笠森稲荷神社。
無人の小社ながら、幾重にも連ねられた朱塗りの鳥居に崇敬の篤さを窺わせる。
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