秋葉神社(向島)


御祭神:火産霊命・宇迦之御霊命
社格:旧村社
所在地:東京都墨田区向島4-9-13
最寄駅:東武鉄道伊勢崎線(スカイツリーライン)・亀戸線 曳舟駅
京成電鉄押上線 京成曳舟駅
東京メトロ半蔵門線 押上駅
都営地下鉄浅草線 押上駅
URL:—
御由緒:当地は五百崎(イオサキの千代世の森と呼ばれ、1289(正応2)年に千代世稲荷大明神が創建された。
江戸時代の始め、善財という僧侶がこの森に庵を結び数年修業に勤しんだ後、秋葉大神の神像を彫り社殿に納めて去ったという。
請地村の長であった百姓・岩田与右衛門の屋敷内の小祠にて鎮座していたが、1702(元禄15)年12月に修験者・千葉葉栄(ショウエイが上州沼田城主・本多正永の報賛を得て社殿を造営、秋葉稲荷両社(秋葉稲荷合社)と称するようになり、葉栄は千葉山満願寺を興して別当となった。
諸大名や江戸城大奥から庶民にいたるまで信仰を集め、1717(享保2)年には神祇管領より正一位の宗源宣旨を受けている。
社地一帯は景勝地として天明・寛政期頃より次第に賑わうようになり、当社境内は紅葉の名所として知られ、歌川広重の「江戸名所百景」に描かれるなどしている。
また、境内にあった松の洞から湧き出る神泉は諸病に効験ありとされ、社前の料理茶屋「大黒屋(麥斗庵)」などで提供される隅田川産の洗鯉や濃漿も名物だったという。
1873(明治6)年、神仏分離令により満願寺は廃され、当社は秋葉神社と改称した。
1923(大正12)年の関東大震災で社殿が倒壊し、1930(昭和5)年に再建されたが、1945(昭和20)年戦災で焼失した。
戦後仮殿にて再興したのち、1966(昭和41)年氏子崇敬者の奉賛により現社殿が再建されている。

鎮座地は国道6号線「向島五丁目」信号から東に60mほど入った住宅地の中。
最寄りの東武線曳舟駅西口からは徒歩600mほどだが、このルートは地図の活用が必要だろう。
地図読みに自信がなければ一度国道まで出てしまったほうがいいかもしれない。



江戸時代に奉納された石造物などが往時の隆盛をわずかに偲ばせる。
石燈籠のうち、三対は墨田区登録有形文化財。
1704(宝永元)年銘の二基は本多正永、1705(宝永2)年銘の二基は前橋藩主・酒井忠挙、1741(寛保元)年銘の二基は松平甲斐守吉里の室・源頼子の寄進。
その他、関東郡代・伊奈忠宥が寄進した1758(宝暦8年)銘の燈籠(文化財未指定)も現存している。

紅葉の名所だった頃には及ばないだろうが、モミジとイチョウに彩られた社殿は今でも充分に美しい。

社殿脇に神明造の境内社が一社。社号および祭神は未確認。


墨田区向島・秋葉神社 御朱印。初穂料300円。
境内左手の社務所にて受けられる。