神田神社(神田明神)

2014年3月3日

神田神社(神田明神)

概要

奈良時代の天平2年創建の古社で江戸総鎮守として崇敬される。
東京十社の一社。
祭礼の神田祭は江戸三大祭、日本の三大祭りの一つに数えられる。

御祭神 大己貴命・少彦名命・平将門命
社格 准勅祭社・旧府社・別表神社
鎮座地 東京都千代田区外神田2-16-2
最寄駅 JR中央線・総武線 御茶ノ水駅
JR京浜東北線・山手線 秋葉原駅
東京メトロ丸ノ内線 御茶ノ水駅
東京メトロ千代田線 新御茶ノ水駅
東京メトロ銀座線 末広町駅
URL http://www.kandamyoujin.or.jp/

御由緒

730(天平2)年、武蔵国豊島郡芝崎村に入植した出雲系氏族・真神田臣(まかんだおみ)により大己貴命(大国主命)を祀られたのが創建と伝えられる、都内有数の古社である。真神田臣は大己貴命の子孫とされる。
当初の鎮座地付近に平将門が葬られたが(現千代田区大手町の将門塚)、嘉元年間(1303~1305年)に疫病が流行し、これが将門の祟りによるものとして供養が行われ、1309(延慶2)年に当社に合祀された。
1600(慶長5)年関ヶ原の戦に際し、徳川家康が戦勝祈願を行ない勝利を収めたことから、以降江戸幕府より崇敬された。
江戸城拡張に伴い1603(慶長8)年に表鬼門守護の場所にあたる神田台へ、更に1616(元和2)年現在地に遷座し、幕府により社殿が造営された。
以後、江戸時代を通じ「江戸総鎮守」として幕府はもとより江戸庶民に至るまで篤く崇敬を受けることとなる。
1868(明治元)年准勅祭社に指定された後、府社に列せられる。
1872(明治5)年に社号がそれまでの神田明神から神田神社に改められた。
1874(明治7)年、明治天皇が行幸するにあたり、朝廷への逆臣であった平将門が配祀されているのを問題視され、平将門命は境内摂社に遷座し、代わりに少彦名命が茨城県の大洗磯前神社から勧請された。
ちなみに、平将門命が祭神に復帰したのは1984(昭和59)年である。
1923(大正12)年、関東大震災によって1782(天明2)年造営の社殿が焼失してしまうが、1934(昭和9)年に当時画期的であった鉄骨鉄筋コンクリート造、総朱漆塗権現造社殿が再建された。
1945(昭和20)年の東京大空襲では都内の多くの寺社が焼失する中、当社においては境内に焼夷弾が落ちたにもかかわらず本殿・拝殿などは耐火構造が功を奏し、僅かな損傷のみで焼失を免れている。
戦後境内施設の再建・整備が進められ、1976(昭和51)年には故・松下幸之助氏の奉納により檜木造の隨神門が再建された。

境内紹介

神田神社 鳥居神田神社 随神門
鳥居と松下幸之助翁が奉納した随神門。
外側正面右に豊磐間戸神、左に櫛磐間戸神の隨神像を配している。
神田神社 鳳凰殿神田神社 祭務所・神楽殿
神田神社 手水舎神馬・神幸号「明(あかり)」
神田神社 だいこく様尊像神田神社 えびす様尊像
随神門をくぐるとさすが江戸総鎮守という広大な境内が広がる。
すぐ左手に手水舎、そのそばには神馬・神幸号「明(あかり)ちゃん」。
とてもおとなしいが、散歩中に脱走して御茶ノ水駅付近を疾走したこともある。
その後方にだいこく様尊像とえびす様尊像が祀られている。
だいこく様尊像は石造としては日本一の大きさを誇る。
神田神社(神田明神) 狛犬 吽神田神社(神田明神) 狛犬 阿
狛犬は1933(昭和8)年5月の奉納。
大型の招魂社系で、威厳ある姿は江戸総鎮守の神域を護るに相応しい。
神田神社(神田明神) 拝殿神田神社 獅子山
神田神社 銭形平次の碑神田神社 祖霊社
拝殿向かって右手の獅子山(千代田区指定有形民俗文化財)。
その奥に回ると銭形平次の碑。
社地の最奥には境内社が並ぶ。祖霊社は神田明神の氏子・崇敬者の先祖を祀るお社。

境内社

神田神社 合祀殿(籠祖神社)神田神社 末廣稲荷神社
合祀殿と末廣稲荷神社。
合祀殿は籠祖神社境内に2012(平成24)年に造営され、籠祖神社(猿田彦神・塩土老翁神)・八幡神社(誉田別命)・富士神社(木花咲耶姫命)・天神社(菅原道真命・柿本人麻呂命)・大鳥神社(日本武尊)・天祖神社(天照大御神)・諏訪神社(建御名方神)が合わせ祀られる。
末廣稲荷神社には宇迦之御魂神。
神田神社(神田明神) 三宿稲荷神社・金刀比羅神社神田神社(神田明神) 浦安稲荷神社
三宿稲荷神社(宇迦之御魂神)・金刀比羅神社(大物主神・金山彦命・天御中主命)の合祀殿と浦安稲荷神社(宇迦之御魂神)。
神田神社 江戸神社神田神社 大伝馬町八雲神社
江戸神社と大伝馬町八雲神社は、ともに建速須佐之男命を祀る。
大伝馬町八雲神社の天水桶は千代田区指定有形民俗文化財。
神田神社 小舟町八雲神社神田神社 魚河岸水神社
小舟町八雲神社(建速須佐之男命)と魚河岸水神社(弥都波能売命)。
小舟町八雲神社の天水桶も千代田区指定有形民俗文化財。
築地魚市場内には魚河岸水神社の遙拝所が設けられている。

将門塚

将門塚(神田神社旧跡) (1)将門塚(神田神社旧跡) (2)
所在地:千代田区大手町1-2-1
神田神社創建の地は由緒にもある通り、御祭神でもある将門塚(平将門の首塚)となっている。
神田神社からは丸ノ内線か千代田線を乗り継ぎ、大手町駅で下車するルートが最短だろう。
ぜひ時間に余裕を持たせ、併せての参拝をおすすめしたい。
千代田区観光協会による案内ページ

御朱印・御朱印帳

神田神社は御朱印の受付と御朱印帳の頒布窓口が異なるため注意が必要だ。
御朱印は神札授与所にて、午前9時から午後4時まで受けられる。
御朱印帳は拝殿左手の鳳凰殿内休憩所で午前9時から午後4時30分まで頒布されている。

御朱印

神田神社 御朱印(新)

神田神社の御朱印は初穂料300円。
現在は日付以外、すべて押印で構成されたものになっている。

以前の御朱印

神田神社 御朱印(旧) 神田明神 御朱印

御朱印帳

神田神社 御朱印帳

神田神社の御朱印帳は初穂料1,000円。
この柄で他に水色と桃色の別バージョンも。
なお、東京十社めぐり御朱印帳(初穂料1,500円)も頒布されている。

神田祭限定「みこしー」御朱印帳

2015(平成27)年の遷座400年奉祝神田祭限定「みこしー」御朱印帳。
こちらは初穂料1,200円。

神田明神「ラブライブ!」コラボ御朱印帳

メディアミックス作品「ラブライブ!」コラボ御朱印帳。
頒布価格2,000円。
神田明神の正式授与品ではなく、休憩所南側端に設けられた売店スペースで入手可能。
作中で神田明神の助勤巫子として奉仕する東條希がデザインされている。

神田神社の地図