銀座八丁神社めぐり(歌舞伎稲荷神社御朱印)

2015年11月7日

歌舞伎稲荷神社
毎年10月下旬から11月初旬にかけて開催される「オータムギンザ」の一環として、銀座各所に祀られる小祠を巡るイベント「銀座八丁神社めぐり」が実施される。
いわゆるスタンプラリーだが、歌舞伎座鎮座の歌舞伎稲荷神社が御朱印授与を開始されたため、ここで紹介する。
一・幸稲荷神社
1・幸稲荷神社(銀座1-5-13)
以前は並木通りに面して鎮座していたが、ゼットエックス銀座ビルの竣工後は同ビル脇の細い路地に遷移されている。
京都の伏見稲荷神社から勧請されたといい、太刀の市がたったことから太刀売稲荷とも称された。
ニ・銀座稲荷神社
2・銀座稲荷神社(銀座2-6-5)
本来は銀座越後屋ビル(銀座トレシャス)の屋上に祀られており、一般には解放されていない。
神社めぐり期間中のみ、同ビルのガス灯通り側1Fに仮遷座され公開される。
越後屋は1755(宝暦5)年創業の老舗呉服店。
関東大震災後、この稲荷を同店が預かり奉仕している。
三・龍光不動尊
3・龍光不動尊(銀座3-6-1・松屋銀座屋上)
1929(昭和4)年5月、松屋の念持仏として高野山龍光院より勧請した龍光不動明王を祀り、以来顧客ならびに松屋の鎮護とされている。
堂宇の設計は平安神宮・神田明神社殿なども担った青池安太郎氏による。
龍光が「流行」に通ずるとされ、ファッション関係に霊験あらたかとされている。
神社めぐりといいながら、こちらは完全に仏閣。
四・朝日稲荷神社
4・朝日稲荷神社(銀座3-8-12)
創祀は不詳だが古くより当地に祀られていたという。
1855(安政2)年の安政大地震で社殿が倒壊し、三十間堀川(現在は埋め立てられ現存しない)に埋没した。
1923(大正12)年の関東大震災で三十間堀川の川底が隆起し、埋れていた御神璽が出現したため旧社地に社殿が再建された。
1945(昭和20)年4月の空襲で焼失したものの1964(昭和39)年に再建、1985(昭和60)年の大広朝日ビル建設時、屋上に奉斎された。
ビル1Fに祀られているのは実は遥拝所である。
五・宝童稲荷神社
5・宝童稲荷神社(銀座4-3-14・筑波ビル裏)
和光並木館の松屋通り側脇か銀座天賞堂裏の路地を入っていったところに鎮座している。
宝童稲荷神社は元々、将軍家の世継ぎを守護する神として江戸城内紅葉山に祀られていた。
城内に仕えた後、屋敷を下賜され当地の名主となった弥左衛門という人物が、この稲荷の御分霊を勧請奉斎した。
空襲で焼失したが、1951(昭和26)年に再建されている。
六・銀座出世地蔵尊
6・銀座出世地蔵尊(銀座4-6-16・銀座三越9F銀座テラス)
明治初頭、三十間堀川の開削中に発掘された地蔵菩薩の木像を祀ったのが由来とされる。
1968(昭和43)年、銀座三越新築に際して同店屋上に遷された。
ちなみにこの堂宇の隣には三井家の守護神・三圍神社(みめぐりじんじゃ)の分社が鎮座している。
七・歌舞伎稲荷神社
7・歌舞伎稲荷神社(銀座4-12-15・歌舞伎座正面右手)
歌舞伎興行の安全・大入りや、観客・舞台関係者の平穏無事を祈願し祀られている神社で、鐵砲洲稲荷神社が祭祀を務めている。
歌舞伎稲荷神社 御朱印
歌舞伎稲荷神社 御朱印。初穂料300円。
隣接する歌舞伎座タワー5Fのお土産処「楽座」で通年授与されている。
「楽座」の営業時間は10:00~18:00(不定休)、5Fへは地下から直通エレベーターで。
御朱印は厚手の和紙に印刷された形式で、日付を入れていただける。
八・あづま稲荷神社
8・あづま稲荷神社(銀座5-9-19)
戦後あづま通り・三原小路に火災が続発した際、調査したところこの一角に稲荷社が祀られていたことが判明した。
そこで京都伏見稲荷講中を結成し御分霊を勧請、あづま稲荷大明神と命名され、山王日枝神社神職により祭祀が行われ奉斎された。
これ以後、火災は起こらなくなったという。
十・成功稲荷神社
10・成功稲荷神社(銀座7-5-5・資生堂銀座ビル)
資生堂の初代社長・福原信三氏が豊川稲荷を勧請し祀った、資生堂の守護神。
御祭神は「満金龍神成功稲荷」となっているが、豊川稲荷は豊川荼枳尼眞天を祀る寺院なので、実はこちらも仏教系。
資生堂ビル屋上に鎮座しており関係者以外は参拝不可能だが、神社めぐり開催時のみ1Fに仮遷座し公開される。
十一・豊岩稲荷神社
11・豊岩稲荷神社(銀座7-8-14・銀座108ビル)
口伝によれば、明智光秀の家臣・安田作兵衛が主家の再建を願い創建したと伝わる。
御祭神は宇気母智神で、江戸時代初期より縁結神・火防神として崇敬されてきた。
明治初期より山王日枝神社が兼務社として祭祀を行っている。
昭和初期には歌舞伎の名優・十五代目市村羽左衛門の崇敬が篤かったという。
1993(平成5)年、現社殿が完成している。

銀座八丁神社めぐり2015集印帳
2015(平成27)年の銀座八丁神社めぐり集印帳。
集印帳は各社、もしくは記念品引き換え所となるソニービル1Fで配布される。
集印帳の裏には各社の案内図も記載されているので安心。
記念品土鈴
全社のスタンプを集めた先着2000名限定の記念品。
2016(平成28)年の干支・申の可愛らしい土鈴。