喜多見氷川神社

2015年4月24日

喜多見氷川神社
御祭神:素戔鳴尊
相殿神:天照大神・稲田姫命
社格:旧郷社
URL:http://www5e.biglobe.ne.jp/~hikawa-j/
所在地:東京都世田谷区喜多見4-26-1
最寄駅:小田急小田原線 喜多見駅
御由緒:740(天平12)年の創建と伝えられている。
延文年間(1356~1360年)に天災により社殿が大破し、また多摩川の氾濫により古縁起・古文書などが流失してしまっており、往古の詳細は不明である。
1570(永禄13)年、当地の領主であった江戸刑部頼忠(鎌倉幕府の有力御家人・武蔵江戸氏の後裔)により社殿が修復されている。
江戸時代になり、1649(慶安2)年に徳川家光は社領十石二斗余りを朱印神領として寄進し、以来代々将軍家からの寄進が続いた。
また1682(天和2)年、江戸氏から改姓した喜多見氏の当主・重政が神領五石二斗を寄進し、1687(貞享4)年には社殿を再建している。
1873(明治6)年12月村社に列せられ、さらに1884(明治17)年郷社に昇格している。
1922(大正11)年より社殿改築が計画されたが、翌年起きた関東大震災の影響で中断された後、1926(大正15)年に落成した。
しかしこの社殿が1988(昭和63)年火災で焼失したため、1990(平成2)年に現社殿が再建された。
喜多見氷川神社 一の鳥居と社号標喜多見氷川神社 二の鳥居
喜多見氷川神社 長い参道喜多見氷川神社 嘉永2年奉納石燈籠
喜多見駅からは約1.4km、徒歩15分程度となかなかの距離。
しかし社頭に立ち、豊かな社叢と長く厳かな雰囲気の漂う参道を目にしてしまえば、長い距離を移動してきたことも一瞬で忘れてしまう。
注連縄が特徴的な二の鳥居は、江戸氏23代当主で喜多見氏初代・喜多見勝忠の子、重恒・重勝兄弟が1653(承応3)年に奉納したもので、都内の鳥居としては最古の部類に入り、世田谷区の指定有形文化財となっている。
また、100m超の長い参道には1849(嘉永2)年奉納の石燈籠も現存する。
喜多見氷川神社 祓戸喜多見氷川神社 手水舎
喜多見氷川神社 龍石喜多見氷川神社 拝殿前梅の木
喜多見氷川神社 拝殿前狛犬 (1)喜多見氷川神社 拝殿前狛犬 (2)
拝殿の手前まで来ると、手水舎や祓戸がある。参拝当日は紅白の梅が咲き誇り、絶好の見頃であった。
手水舎の水盤は1815(文化12)年奉納と、こちらも江戸時代のものである。
喜多見氷川神社 神楽殿喜多見氷川神社 拝殿
喜多見氷川神社 社殿喜多見氷川神社 本殿
入母屋破風造りの拝殿と、流れ造りの本殿で構成される社殿は、前述の通り築年数がそれほど経過していないが、それを感じさせない威厳を放つ。
喜多見氷川神社 境内社七つ宮 (1)喜多見氷川神社 境内社七つ宮 (3)
喜多見氷川神社 境内社狛犬 (1)喜多見氷川神社 境内社狛犬 (2)
喜多見氷川神社 境内社七つ宮 (2)喜多見氷川神社 立石大神
社殿左手奥に境内社の七つ宮が鎮座する。
稲荷神社・天神社・大山祇神社・月讀神社・出雲神社・大鳥神社・祖霊社が祀られている。
また、拝殿手前の手水舎脇には、付近より出土した石棒が立石大神として祀られている。
喜多見氷川神社 御朱印喜多見氷川神社奉製 神饌
喜多見氷川神社 御朱印。初穂料500円。
なお、御朱印が授与される際、神饌の梅干をいただける。
社殿後方に昭和初年に造成が始められた神苑(梅林)があり、そこで採れた梅実を塩梅漬にし、夏の土用に天日干しして調製したものである。
喜多見氷川神社 神苑(梅林) (1)喜多見氷川神社 神苑(梅林) (2)