旗岡八幡神社

2015年2月4日


御祭神:誉田別尊(応神天皇)・比売大神・息長帯比売命(神功皇后)
社格:旧郷社
URL:http://hatagaokahachiman-jinja.jp/
所在地:東京都品川区旗の台3-6-12
最寄駅:東急大井町線 荏原町駅
東急電鉄池上線 旗の台駅
都営地下鉄浅草線 中延駅
御由緒:1028(長元元)年に房総三国(上総国・下総国・安房国)で起こされた平忠常の乱を平定すべく、甲斐守・源頼信は1030(長元3)年に朝命を奉じ出兵した。
この道中、当地に宿営した際に霊威を感得し、八幡大神(源氏の氏神)を奉斎し戦勝祈願したのが当社の起源とされている。
また、源氏の白旗を立て大いに武威を誇ったことから、当地が「旗岡」「旗の台」と称される由来になったという。
鎌倉時代中期に荏原左街門尉義宗が当地の領主となり社殿を造営し、源氏の守護神としてだけでなく地域の鎮守社としての発展に努めた。
また義宗の子息は後に朗慶上人となり、荏原氏の館跡に法蓮寺を開山、同寺は明治の神仏分離令まで別当を務めた。
ちなみに法蓮寺は現在も当社の隣地に現存する。
江戸時代には中延八幡宮とも称され、源氏縁の神社として二代将軍徳川秀忠が祈願所としたのをはじめ武家からの崇敬が篤く多くの寄進を受けた。
またこの時代には、毎年2月15日には各地から集まった武士達により弓の競射が行われていたといい、試合の後に甘酒が振る舞われたことに由来する「甘酒祭り」が今も毎年行われている。
旧社殿などは1945(昭和20)年の空襲により焼失し、1964(昭和39)年に現社殿が再建されているが、被災を逃れた絵馬堂には数多くの絵馬が現存する。
1864(元治元)年に中延村の野村吉治郎氏が奉納したという猿が神馬を引き止める「駒止め猿」の絵が描かれた大絵馬は保存状態が良好で品川区の指定文化財となっている。


東急大井線の荏原町駅が最寄り。ただし隣駅の中延駅・旗の台駅も600~800mほどしか離れていない。
荏原町駅から200mほど北に歩いた先に、東面する社頭がある。
朱塗りの大鳥居が存在感を放ち、そのそばには1808(文化5)年造の狛犬一対が神域を護っている。

北側にも参道があり、こちらは木製鳥居。


戦災から免れた絵馬堂には、古い絵馬が数多く掲げられており、気軽に拝観できる。


鉄筋コンクリート造で都内では珍しい八幡造りの社殿は、2014年秋に屋根の改修がなされたばかり。

旗岡八幡神社 御朱印。初穂料300円。境内右手社務所にてお願いできる。