西高井戸松庵稲荷神社
御祭神:受持命
社格:旧無格社
所在地:東京都杉並区松庵3-10-3
最寄駅:JR中央・総武線 西荻窪駅
URL:http://www.shimotakaido.org/hachiman/syoan/
御由緒:創建については詳らかではないが、万治年間(1658~1661)に医師・荻野松庵によって開かれたとされる旧松庵村の鎮守で、明治維新の際に廃寺となった円光寺の境内にあった。
円光寺には大きな築山があり、狐が穴を掘って子狐を育てていたが、ある時隣村の人間がこの子狐を捕らえて食べてしまった。
寺が廃寺となった後の1897(明治30)年頃に築山を取り除いた際、拝殿の床下から、子狐と別れた悲しみのあまり前足を咥えたままの姿で亡くなっている親狐が発見されたのだという。
1934(昭和9)年5月1日に西高井戸(旧中高井戸村)の稲荷神社を当社に合祀し本殿が造営され、松庵・中高井戸(西高井戸)両地区の鎮守となった。
戦後の1961(昭和36)年には末社を建てて「お稲荷様のお使い姫」と言い伝えられる前述の親狐のミイラが安置され祀られた。
1969(昭和44)年、住居表示の実施により西高井戸の地名が消滅することとなり、旧西高井戸の氏子が中高井戸村の稲荷神社を合祀した歴史を残すべく神前に社号標を建立して由来を記している。
最寄りはJR西荻窪駅。駅西端の駐輪場から南に伸びる450mほどの一本道をひたすら五日市街道まで。
五日市街道にたどり着いた左手に社地がある。
下高井戸浜田山八幡神社の兼務であるため通常無人だが、境内は施設も整い良く管理されている。
昭和初期造営の拝殿上部には神狐や獅子の彫刻が。
拝殿は入母屋、本殿は神明造りとなっている。
由緒の項目にも記した一の鳥居脇の末社殿。
由緒書きにある罪深き人間の行いに心が痛み、静かに手を合わせるばかりである。
なお、末社殿の裏側には江戸・元禄期の庚申塔も安置されている。
西高井戸松庵稲荷神社 御朱印。初穂料300円。
拝受は本務社の下高井戸浜田山八幡神社にて。
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