杵築大社

2015年2月18日


御祭神:大國主大神・事代主大神
社格:旧村社
所在地:東京都武蔵野市境南町2-10-11
最寄駅:JR中央線 武蔵境駅
西武多摩川線 武蔵境駅
URL:http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/syoukai/26_kitatama/26142.html
御由緒:慶安年間(1648~1651年)出雲国松江藩初代藩主であった松平出羽守直政は、将軍家より与えられた当所十二町四方に御用屋敷を設け鷹狩場とした。
松平出羽守直政は、徳川家康の次男・松平(結城)秀康の三男で、三代将軍家光の従兄弟にあたる人物である。
直政は、この御用屋敷内に幕府の繁栄と天下泰平を祈願すべく、出雲国より杵築大社(現在の出雲大社)と稲荷神社の両社を勧請し創建した。
貞享年間(1684~1687年)に当地は武蔵野の新田開発を進めていた幕府の直轄地となり、松江藩屋敷奉行であった境本絺馬太夫がこの土地を貰い受け、以後、境本氏は「境新田」と称された新田の開拓に努めた。
御用屋敷は廃されたが神社は残され、境本村(境新田村とも)の氏神となり、別当寺は保谷村寶光院が務めた。
1873(明治6)年12月、神奈川県より旧堺村の鎮守として村社の指定を受けた。
1946(昭和21)年11月、島根県松江市の美保神社より事代主大神を勧請し「だいこく様・えびす様」の二福神を奉斎する神社となり、現在も篤い崇敬を受ける。


武蔵境駅南口を出て左、通称かえで通りの更に一本東側の通りを南進する。
駅から徒歩で約3~5分程度で社頭に辿り着く。
社地は通りに沿って南北に広がっており、奥行はあまりないのだが、実面積以上の広さを感じさせる。


将軍家と縁のあることを示す葵の御紋が社殿や鳥居、賽銭箱などに見受けられる。
御神紋は葵の御紋と左三つ巴。


杵築大社には六つの境内社が鎮まる。
1881(明治14)年に築山されたという富士塚の山頂には富士浅間神社(木花開耶媛命)が祀られている。
規模も大きく、市史跡として武蔵野市の文化財指定を受けており、麓の池と調和した景観は見事である。
奥の登山道を降りたところには金刀比羅宮(大物主大神)の石祠。


拝殿の左手には豊受大神を祀る稲荷神社。
反対右手には出雲とは縁の深い素戔嗚大神が祀られた八坂神社。
境内を出て道路を挟んだ東側にも参集殿や駐車場となっている社地があり、こちらにも二社。
弁天宮(市杵嶋姫命)、そして参集殿そばに松平稲荷社(宇迦之御魂神)。
参拝当日は門が開かれていなかったため、松平稲荷社は離れたところから遥拝。

杵築大社 御朱印。初穂料300円。
駅付近の賑わいが近くにあることが信じがたいほど、静かで神々しい空気を持つ神域である。